10年レスの夫婦がもう一度触れ合うための7ステップ

平田えり

平田えり

テーマ:夫婦関係

―「セックスをする」より先に、取り戻したいもの―

「気がついたら、もう10年も夫婦生活がない」

子育てや仕事に追われているうちに、夫婦というより「家族」「同居人」「子どもの父親と母親」のようになってしまった。

今さら誘うのも恥ずかしい。
断られるのも怖い。
でも、このまま一生触れ合わない夫婦でいるのも寂しい。

長期間のセックスレスについてご相談を受けていると、

「10年もレスだったら、もう無理でしょうか?」

と聞かれることがあります。

けれど、10年間レスだったからといって、必ずしも夫婦の親密さを取り戻せないわけではありません。

ただし、長期のレスを解消するときに大切なのは、いきなり「セックスを再開すること」をゴールにしないこと。

10年という時間をかけてできた二人の距離は、少しずつ縮めていく必要があります。

今回は、「10年レスの夫婦がもう一度触れ合うための7ステップ」をご紹介します。

STEP1|まず「セックス」ではなく「夫婦のこれから」を話す

最初から、

「いつになったらしてくれるの?」

「どうして私とはしたくないの?」

「夫婦なのにおかしくない?」

と話してしまうと、相手は責められているように感じることがあります。

特に長期間レスになっている場合、誘う側には「寂しさ」があり、断る側には「プレッシャー」があることも少なくありません。

そこで最初に話したいのは、

「これから私たちは、どんな夫婦でいたい?」

ということ。

「私は、あなたともう少し近い夫婦になりたい」

「二人で過ごす時間を増やしたい」

そんなところから始めてみましょう。

STEP2|「なぜレスになったのか」を犯人探しにせず振り返る

10年間のレスには、一つだけではなく、いくつもの理由が重なっていることがあります。

出産、育児、仕事、疲労、夫婦喧嘩、過去に拒絶された経験、身体へのコンプレックス、性欲の変化、性交痛、ED、ホルモンバランス、寝室が別になったこと……。

また、

「一度断られてから誘えなくなった」

というケースもあれば、

「誘われること自体がプレッシャーになってしまった」

というケースもあります。

ここで大切なのは、

「あなたのせいでレスになった」

と原因を一人に背負わせないことです。

「私たちの間に何が起きていたんだろう?」

という視点で振り返ってみてください。

STEP3|「触ったらセックス」を一度やめる

長期レスの夫婦に意外と大切なのが、これです。

レスが続くと、触れられる側が、

「抱きしめられたら、その先を求められるかもしれない」

と身構えてしまうことがあります。

すると、ハグすら避けるようになります。

だからこそ、

「今日はハグだけ」

を作ってみましょう。

手をつなぐ。
肩に触れる。
背中をさする。
マッサージをする。
隣に座る。
「おやすみ」のときに軽く触れる。

そして、その先には進まない。

「触れられても、応えなければならないわけではない」

という安心感を取り戻すことが、次のステップにつながります。

STEP4|男女である前に「二人の時間」を取り戻す


10年という時間が経っていると、二人の会話が、

「明日の予定は?」

「子どもの学校どうする?」

「ゴミ出しておいて」

「今月の支払いなんだけど」

と、生活の業務連絡ばかりになっていることがあります。

だからこそ、二人だけで食事をする、散歩する、昔好きだった場所へ行く、二人でお酒やお茶を楽しむなど、

「夫婦二人でいることが心地いい」

という感覚を取り戻してみてください。

性生活だけを復活させようとするのではなく、まずは「二人の関係」を復活させるのです。

STEP5|拒否された側の傷と、拒否した側の気持ちを両方大切

セックスレスでは、どちらか一方が「悪い」と考えられがちです。

でも実際には、

求めても何度も断られて傷ついた人もいれば、

疲れているのに求められ続けて苦しくなった人もいます。

「寂しかった」も、

「プレッシャーだった」も、どちらもその人にとって本当の気持ちです。

ここを、

「どっちが悪い?」

ではなく、

「二人とも、それぞれ苦しかったんだね」

と理解できるようになると、夫婦の空気が変わっていきます。

STEP6|昔の性生活を取り戻そうとしない

10年前と今では、身体も気持ちも生活環境も違います。

ですから、

「昔みたいに戻りたい」

と思いすぎないことも大切です。

キスをしてみる。
少し長く抱きしめる。
お互いが心地よい触れ方を話してみる。
性的な触れ合いを少しずつ増やしてみる。

そして、途中でやめてもいい。

「最後までしなければ成功ではない」ではありません。

今の二人に合った新しい性生活を、二人で作り直していけばいいのです。

性交痛やED、性欲の大きな低下など身体的な問題がある場合は、気持ちだけで解決しようとせず、婦人科や泌尿器科など専門機関への相談も考えてみましょう。

STEP7|「親密さの回復」がゴールにする

実は、ここが一番大切です。

レス解消だけをゴールにすると、

「今日はできる?」

「まだ無理?」

「いつになったら?」

と、セックスが夫婦関係のテストになってしまいます。

そうではなく、

安心して話せる
↓
一緒にいることを楽しめる
↓
自然に触れられる
↓
抱きしめられる
↓
性的な触れ合いを楽しめる
↓
お互いが望めば性交へ

という順番でいいのです。

10年間離れていた距離を、一晩で埋めなくてもいいのです。

セックスしたくないとあなたを愛していないは同じではないです

レスになったとき、多くの人が苦しむのが、

「私に魅力がないから?」

「もう女として見られていない?」

「愛されていないのでは?」

という不安です。

でも、

「セックスしたくない」と「あなたを愛していない」は、必ずしも同じではありません。

性欲そのものが低下していることもあります。

夫婦の間に小さな傷が積み重なっていることもあります。

身体的な問題が隠れていることもあります。

そして長期間レスだったことで、「どう再開したらいいのかわからない」だけの場合もあります。

だからこそ、相手の気持ちを決めつけず、二人で少しずつ確かめていくことが大切なのです。

10年間の距離は「戻らない」わけではありません

10年間セックスレスだったとしても、

「もう一度、夫婦として近づきたい」

という気持ちが二人のどこかに残っているのであれば、そこから関係を作り直すことはできます。

ただ、

セックス → 夫婦関係の改善

を目指すのではなく、

夫婦関係の安心 → 心の距離が縮まる → 身体の距離が縮まる

という順番を大切にしてください。

最初の一歩は、

「セックスしてほしい」

ではなく、

「私はあなたと、もう一度近い夫婦になりたい」

という言葉なのかもしれません。

二人だけでは話せなくなってしまったときは

長期間のセックスレスには、性生活だけではなく、夫婦の間に積み重なった寂しさ、怒り、拒絶された傷、諦めなどが隠れていることがあります。

話し合おうとしても喧嘩になる。
相手が黙ってしまう。
何度話しても同じところで止まってしまう。

そんなときは、二人だけで答えを出そうとしなくても大丈夫です。

カウンセリングでは、「どちらが悪いか」を決めるのではなく、二人の間で何が起きているのかを整理し、もう一度安心して向き合える関係を作ることからお手伝いしていきます。

セックスレスは、身体だけの問題ではありません。

だからこそ、身体を近づける前に、心の距離から見つめ直してみませんか?


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離婚、夫婦関係、モラハラ、子連れ再婚、家族との関係。
誰にも話せず、一人で考え続けていませんか?

「別れるべき」「我慢するべき」と答えを決めるのではなく、
今起きていることとあなたの気持ちを一緒に整理し、
あなた自身が納得できる選択を見つけるためのカウンセリングを行っています。

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平田えり
専門家

平田えり(カウンセラー)

NPO法人M-STEP

自身もステップファミリーやシングルマザー当事者であるカウンセラーが、「100日間カウンセリング」を実施。自信を持って自分の行動を選べる人になれるようサポートをします。不登校の悩みにも対応しています。

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