―― 感情を感じきる前に、抑え込む習慣が身についている 今の私が、安全な形で“感じてもいい”としたら、最初に出てきそうな感情は何だろうか?
「期待に応える自分」を生きすぎてきたあなたへ
―― 過去の否定体験が、自己信頼を弱らせている
否定されたときの私は、本当に間違っていたのだろうか?
誰かに否定された記憶は、
時間が経っても、ふとした瞬間に蘇ります。「あのときの私は、やっぱり未熟だったのかもしれない」
「私の考えが甘かったのだろう」そうやって、
過去の自分を、今もどこかで責め続けていませんか。けれど、少し立ち止まってみてください。
否定されたときのあなたは、本当に“間違い”だったのでしょうか。
1.否定は、必ずしも「真実」ではない
誰かの言葉は、ときに強く響きます。
「それは違う」
「そんな考えは通用しない」
「あなたには向いていない」
その瞬間、
私たちは自分の感覚よりも、
相手の言葉を優先してしまいます。
けれど、否定は常に
「その人の価値観」や「その場の状況」を通して発せられています。
否定=絶対的な正しさ
ではない
のです。
2.そのときのあなたには、そのときの理由があった
あのときのあなたは、
何を大切にしていたのでしょうか。
守りたかったもの。
信じたかったこと。
伝えたかった思い。
それは、未熟さだけだったでしょうか。
もしかすると、
誠実さや真剣さがあったのではないでしょうか。
その場で理解されなかったとしても、
あなたの動機まで間違いとは限りません。
3.「間違い」と「未完成」は違う
私たちは成長の途中で、
うまくできないことがあります。
言葉が足りなかったかもしれない。
方法が未熟だったかもしれない。
けれどそれは、
「間違い」だったのでしょうか。
それとも、
まだ途中だっただけなのでしょうか。
未完成であることは、
価値がないことではありません。
4.否定を内面化してしまうとき
何度も否定を受けると、
その声は内側に入り込みます。
「どうせ私なんて」
「また間違える」
「やめておこう」
そうして、
挑戦する前に、自分を止めてしまう。
けれど、その内側の声は、
あなた本来の声でしょうか。
それとも、
誰かの言葉が残っているだけでしょうか。
5.あのときの自分に、問い直してみる
もし、あの場面に戻れるとしたら、
こう問いかけてみてください。
「あなたは何を守ろうとしていたの?」
「何を大切にしていたの?」
その答えの中に、
あなたの価値観があります。
否定された経験の中にも、
あなたの誠実さは存在していた
かもしれません。
6.よくある心のQ&A
Q1.やっぱり私が悪かった気がします。
A.
一部に未熟さがあったとしても、
存在そのものが否定される理由にはなりません。
Q2.相手は正しかったのでは?
A.
相手が正しい部分もあったかもしれません。
でも、それがあなた全体の否定とは限りません。
Q3.思い出すと今も苦しいです。
A.
それだけ、真剣だった証です。
痛みは、あなたの誠実さの裏側です。
Q4.過去は変えられません。
A.
出来事は変えられなくても、
意味づけは変えられます。
Q5.今から自己信頼を取り戻せますか?
A.
はい。
小さな「私はどう感じている?」を尊重することから始まります。
7.人生の終わりに思い出すのは
人生を振り返るとき、
「一度も間違えなかったか」よりも、
「私は自分に誠実だったか」
という問いが、
静かに残るのかもしれません。
あのときのあなたは、
その時なりに、精一杯でした。
8.カウンセリングという、意味を編み直す場所
もし、否定の記憶が今もあなたを縛っているなら、
カウンセリングという場があります。
そこは、
過去を責める場所ではなく、
意味を編み直す場所
あなたの声を取り戻す場所
急がなくていい。
正しくなくていい。
あのときのあなたを、
もう一度、やさしく見つめ直す時間です。
どうか、ひとりで抱えすぎないでください。
Amazing Grace
内田梓



