思考ばかりで心や身体を使えていない 考えすぎて、感じる力を忘れていない? 五感を使う時間を、生活にどう戻せるだろう?

内田梓

内田梓

テーマ:疲れたと感じたら.....

思考ばかりで心や身体を使えていない
考えすぎて、感じる力を忘れていない?
五感を使う時間を、生活にどう戻せるだろう?
一日が終わったとき、
「今日、何を感じていたかな?」と振り返ってみて、
言葉に詰まることはありませんか。

ずっと考えごとをしていた。
頭の中が忙しかった。
やるべきこと、反省、先の不安…。
でも、「感じた記憶」がほとんど残っていない。

それは、あなたが弱いからでも、感受性が乏しいからでもありません。
ただ、思考を使いすぎる環境の中で、心と身体が後回しになっていただけなのです。

ここでは、
「考えすぎて感じられなくなった状態」から、
もう一度、五感とつながり直すためのやさしい視点をお届けします。

1. 思考ばかりになるのは、あなたが真面目に生きてきた証
考えすぎてしまう人は、たいていとても誠実です。

失敗しないように考える
人に迷惑をかけないように考える
先回りして準備しようと考える
正解を出そうと考え続ける
これはすべて、「ちゃんと生きよう」としてきた証拠。
決して悪いことではありません。

ただ、その結果として、
感じることよりも、考えることが優先されすぎてしまったのです。

2. 「感じる力」が弱まると、心と身体に何が起きるのか
五感や身体感覚が置き去りになると、
心と身体は次のようなサインを出し始めます。

疲れているのに休めない
楽しいはずのことが楽しく感じられない
自分の本音が分からない
理由のない不安や焦りが増える
「何かおかしい」と感じるが説明できない
これは心や身体が壊れているのではなく、
「ちゃんと感じてほしい」と伝えているサインです。

3. 感じる力は「失われた」のではなく「眠っているだけ」
安心してほしいことがあります。

感じる力は、失われたわけではありません。
ただ、長いあいだ使われなかったために、少し眠っているだけです。

五感は、トレーニングしなくても、
思い出すだけで自然に戻ってくる力を持っています。

必要なのは、頑張ることではなく、
「思考を止めよう」とすることでもありません。

ただ、ほんの少し意識を身体に戻すことです。

4. 五感を生活に戻すための、やさしい入り口
いきなり「感じよう」としなくて大丈夫です。
小さく、ささやかで、失敗のない方法から始めましょう。

① 見る ― 色・光・動き
空の色、木の揺れ、部屋に入る光。
「きれいだな」と思えなくてもOK。
ただ目に入れるだけで十分です。

② 聴く ― 音・沈黙
風の音、足音、生活音。
何かを判断せず、「聞こえている」と気づくだけ。

③ 触れる ― 温度・重さ
カップの温かさ、床の感触、服の肌触り。
身体はいつも、今ここにあります。

④ 嗅ぐ ― 香り
お茶の香り、石けんの香り、外の空気。
香りは思考を一瞬で「今」に戻してくれます。

⑤ 味わう ― 噛む・飲み込む
食べ物を急がず、ひと口だけ味わってみる。
それだけで十分です。

5. 五感を使い始めると、心に起こる変化
思考のスピードが自然に落ちる
理由のない不安が和らぐ
「今ここ」に戻りやすくなる
自分の疲れや本音に気づける
安心感が少しずつ増える
感じることは、
心と身体を同時に回復させる、とてもやさしい方法です。

6. 心の整理に役立つ Q&A
Q1:感じようとすると、逆にうまくできません。
理由:「うまくやろう」と思考が入るためです。
対処:感じようとせず、「気づくだけ」にしてみてください。
効果:力が抜け、自然に感覚が戻りやすくなります。

Q2:考えるのをやめられません。
理由:思考があなたを守ってきたからです。
対処:止めようとせず、身体に注意を向ける。
効果:思考と距離が生まれます。

Q3:自分の感覚が信じられません。
理由:長く感覚を使ってこなかったためです。
対処:正解を求めず「今はこう感じる」で十分。
効果:少しずつ自己信頼が戻ります。

Q4:忙しくて五感に意識を向ける余裕がありません。
理由:余裕ができてからやろうとしているため。
対処:移動中・食事中など、生活の中に組み込む。
効果:無理なく続けられます。

Q5:感じると、つらさが出てきそうで怖いです。
理由:抑えてきた感情があるためです。
対処:一人で抱えず、安全な場で少しずつ。
効果:心が自然にほどけていきます。

7. 感じることは、甘えではなく「回復の力」
感じることは、怠けることでも、弱さでもありません。

それは、人として自然な回復のプロセスです。

考え続けてきたあなたにこそ、
感じる時間は必要です。

8. カウンセリングでできること
― 思考と身体をつなぎ直す時間
Amazing Grace のカウンセリングでは、
考えすぎて疲れてしまった心を、
言葉と感覚の両方から、やさしく整えていきます。

「頭が静かになる感覚を初めて知った」
「自分の身体の声に気づけるようになった」
「感じても大丈夫だと思えた」
「安心して力を抜けた」
カウンセリングは、
答えを出す場所ではなく、感じ直す場所です。

9. 最後に ― あなたへ
もし今、
「考えすぎて疲れている」
「感じる余裕がない」
そう感じているなら、どうか自分を責めないでください。

それだけ、あなたは一生懸命に生きてきたのです。

五感は、いつでもあなたを「今ここ」に連れ戻してくれます。
そして、あなたの心と身体は、
感じることを通して、必ず回復していきます。

そのプロセスを一人で抱えるのがつらくなったときは、
Amazing Grace はいつでもあなたをお迎えします。

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内田梓
専門家

内田梓(メンタルヘルスカウンセラー)

Amazing Grace

発達障害、摂食障害、不登校から「やりたいことや気持ちをコントロールできない」といった悩みを抱える方まで、幅広いカウンセリング実績を持つ。数々の現場や理論で深めてきたカウンセリング術に定評がある。

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