相手を葬り去ろうとする論理
ウクライナにロシアが一方的に攻め込んで戦争が行われている。戦場に駆り出されて多くの若者たちが殺し殺されている。ウクライナでは戦争に行くことのできる年代の男子は国外に出ることを禁止され、ロシアでは予備役の市民に召集令状が送られ始めた。
私の父の長兄と母の長兄は太平洋戦争で招集されて戦死しました。遺骨は帰ってきていません。戦死して会ったことのない二人の叔父さんのことはずっと気になっていました。今年になって、この二人の叔父さんの軍歴を調べることができました。二人がどこでどのように死んで行ったのか、記録に残っている僅かな事柄でしかありませんが、いくらか雲が晴れたような気持になりました。
太平洋戦争のことは遠い過去のことになり、身内の戦死者のことも次第に語られることが少なくなってきています。このまま忘れ去られていいのでしょうか?ウクライナの戦争の報道を毎日目にしているいま、もう一度身内の戦死者のことを思い起こす時ではないかと思うのです。他人ごとではないのです。実はとっても身近な人たちが戦争に行き死んでいったという事実を忘れてはいけないと思うのです。
身内の戦死者の軍歴を調べてみることをお勧めします。知らされていなかった事実が分かるかもしれません。静岡県で資料を保管しています。県健康福祉部福祉長寿局地域福祉課(054 221 2319)に問い合わせると丁寧に対応してくれます。身内の戦争をきちんと知って忘れないために。そして戦死者を出した家で戦没者遺族会を退会されているようでしたら、再加入されることをお勧めします。身内の戦争を子や孫に語り継いでゆくことをやめてはならないと思うのです。