赤ちゃんに「名画」を見せる理由
赤ちゃんの脳は「毎日の環境」で育っていきます
赤ちゃんの脳は、
生まれてからの環境の中でたくさんの刺激を受けながら、
少しずつ発達していきます。
これは決して、
特別な教材をたくさん与えましょう、
早くから何かを教え込みましょう、
という意味ではありません。
赤ちゃんの脳は、
日々の暮らしの中で
「見たもの」
「聞いたもの」
「触れたもの」
「感じたもの」
を受け取りながら育っていく、ということです。
つまり、赤ちゃんにとっては、
お母さまの声、
お父さまのまなざし、
抱っこのぬくもり、
お部屋に流れる音、
語りかけられる言葉、
そうした一つひとつが、脳を育てる大切な刺激になります。
脳は、使うことで育っていく
脳は、使えば使うほど、その働きが育っていきます。
もちろん赤ちゃんですから、
「わかっている」「理解している」という様子が
目に見えて返ってくるわけではありません。
でも、だからといって
何も届いていないわけではないのです。
むしろ赤ちゃんの脳は、
大人が思っている以上に、
まわりの環境からたくさんの情報を受け取っています。
やさしい声で話しかけられる。
音楽を聴く。
いろいろな表情を見る。
手足を動かす。
肌に触れられる。
安心感に包まれる。
こうした日々の積み重ねによって、
赤ちゃんの脳の中では、
感覚や運動、言葉につながる回路が育っていきます。
まず「感じる力」が育ち、次に「動く力」へ
赤ちゃんの脳は、まず環境に合わせて
感覚の回路を育てていきます。
見る、聞く、触れる、味わう、感じる。
こうした感覚の土台が育つことで、
次に体を動かす力、
手を伸ばす力、
寝返りをする力、
声を出す力などへとつながっていきます。
感覚と運動は、別々に育っているようで、
実は深くつながっています。
たとえば、
お母さまの声が聞こえるから、そちらを見ようとする。
目の前にあるものに興味を持つから、手を伸ばそうとする。
抱っこされて安心するから、体の力が抜ける。
このように、赤ちゃんは毎日の生活の中で、
感じることと動くことをつなげながら、
脳の働きを育てているのです。
「まだわからないから」は、もったいない
赤ちゃんに話しかけても、
まだ言葉の意味はわからないのでは?
そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。
けれど、赤ちゃんにとって大切なのは、
最初から言葉の意味を理解することではありません。
まずは、
声の響き、
言葉のリズム、
表情、
ぬくもり、
安心感を受け取ることです。
言葉が豊かにある環境で育つ赤ちゃんは、
言葉を「自分に必要なもの」として、
自然に吸収していきます。
これは言葉だけではありません。
音感も、数の感覚も、
ものを見る力、感じ取る力、
興味を持つ力も、
早い時期からの豊かな刺激によって、
少しずつ土台が育っていきます。
だからこそ、赤ちゃんの時期には、
「わかるようになってから教える」のではなく、
「わからないように見える時期から、豊かに関わる」
ということがとても大切なのです。
赤ちゃんに必要なのは、特別なことではありません
ここで誤解していただきたくないのは、
赤ちゃんにたくさん刺激を与えるということは、
決して詰め込み教育をすることではない、ということです。
赤ちゃんに必要なのは、
無理に何かを覚えさせることではありません。
大切なのは、
愛情のこもった声かけ、
心地よい音、
安心できる抱っこ、
目と目を合わせたやりとり、
豊かな表情、
そして、お母さまやお父さまとの温かい時間です。
「おはよう」
「よく眠れたね」
「気持ちいいね」
「きれいなお花だね」
「お母さん、うれしいな」
「大好きよ」
こうした何気ない言葉が、
赤ちゃんの心と脳に、
やさしく届いていきます。
生まれたその日から、語りかけてあげましょう
赤ちゃんは、何もできない存在ではありません。
まだ言葉で返すことはできなくても、
まだ自分で動くことが少なくても、
赤ちゃんの中では、
毎日たくさんの力が育っています。
だからこそ、
生まれたその日から、
どうぞたくさん話しかけてあげてください。
「まだわからないから」ではなく、
「今、脳と心の土台が育っている時期だから」こそ、
豊かな言葉と、よい刺激を届けてあげてほしいのです。
赤ちゃんの頃の関わりは、
その場ですぐに成果が見えるものではないかもしれません。
けれど、
お母さまやお父さまが毎日注いだ言葉、
まなざし、
ぬくもり、
愛情のある働きかけは、
お子さまの中に確かな土台として積み重なっていきます。
赤ちゃんの脳を育てる一番の環境は、
何よりもまず、
愛情に満ちた家庭の中にあります。
特別なことをしようとしなくても大丈夫です。
今日も、目の前の赤ちゃんに、
やさしく語りかけてあげてください。
その声が、
そのまなざしが、
そのぬくもりが、
赤ちゃんの心と脳を豊かに育てていくのです。


