赤ちゃんは「なめる」ことで世界を知る

岩永リタ

岩永リタ

テーマ:子育てのコツ

0歳児が何でも口に入れるのは、困った行動ではなく「学び」の姿


0歳の赤ちゃんを育てていると、
おもちゃを持たせても、タオルを持たせても、
気づけば何でもすぐに口へ持っていく姿が見られます。

「また口に入れている」
「汚いからやめさせないと」
「何でもなめて大丈夫なのかしら」

と心配になるお母さまも多いのではないでしょうか。

けれど、0歳児が物を口に入れるのは、
決して困った行動でも、いたずらでもありません。

赤ちゃんにとって「なめる」という行為は、
目で見る、手で触ることと同じように、
とても大切な探索活動なのです。

赤ちゃんは、唇や舌で世界を確かめています



大人は、物を見ると
「これは木でできている」
「これは冷たい」
「これは硬い」
「これは丸い」
というように、これまでの経験から
ある程度判断することができます。

けれど、赤ちゃんにはまだその経験がありません。

だからこそ、

手に持ったものを口へ運び、
唇や舌の感覚を総動員して、

「これは何かな?」
「どんな形かな?」
「硬いのかな、やわらかいのかな」
「冷たいのかな、あたたかいのかな」

と、一生懸命に確かめているのです。

つまり、赤ちゃんが物をなめる姿は、
感覚を使って世界を学んでいる姿です。

この時期の赤ちゃんは、 手だけでなく、口も大切な感覚器官とし


「なめる」ことは、感覚の発達につながります

赤ちゃんは、なめることを通して、
さまざまな感覚を発達させていきます。

たとえば、

つるつるしたもの、ざらざらしたもの、
硬いもの、やわらかいもの、
丸いもの、細長いもの、
冷たいもの、少しあたたかいもの。

こうした感覚の違いを、赤ちゃんは全身で受け取っています。

大人にとっては何気ない違いでも、
赤ちゃんにとっては大きな発見です。

「これは気持ちいい」
「これはちょっと不思議」
「これは何度も確かめたい」

そのような経験の積み重ねが、
感覚の発達を豊かにしていきます。

ですから、赤ちゃんが安全なものをなめている時には、 すぐに取り上げてしまうのではなく、 しばらく見守ってあげることも大切です。


ハイハイが始まる時期こそ、環境づくりが大切です



ハイハイが始まると、赤ちゃんの行動範囲は一気に広がります。

それまでは、目の前にあるものだけを手にしていた赤ちゃんが、
自分の力で移動し、
興味のあるものへ近づいていくようになります。

これは大きな成長です。

一方で、お母さまにとっては、
いよいよ目が離せない時期でもあります。

この時期に大切なのは、
赤ちゃんの探索を止めることではなく、
安心して探索できる環境を整えることです。

危険なもの、飲み込むおそれのあるもの、
尖ったもの、汚れが強いもの、薬品類、電池、コード類などは、
赤ちゃんの手が届かない場所へ移しておきましょう。

そのうえで、
安全に触れたり、なめたりできるものを、
赤ちゃんの身近に用意してあげるとよいのです。

生活の中にあるものも、赤ちゃんにとっては教材です


赤ちゃんに与えるものは、
必ずしも高価なおもちゃである必要はありません。

もちろん、市販のおもちゃにも良いものはたくさんありますが、
日常生活の中にも、赤ちゃんの感覚を育てる素材はたくさんあります。

たとえば、
布、タオル、木のおもちゃ、シリコン素材のもの、
安全な歯固め、やわらかいボール、
握りやすい布製のおもちゃなど。

素材や形、大きさ、重さの違いを感じられるものを、
少しずつ用意してあげるとよいでしょう。

また、お母さまが工夫して、
赤ちゃんが持ちやすく、なめやすい安全なおもちゃを
手作りしてみるのもおすすめです。

手作りのおもちゃには、
お母さまのまなざしや愛情が込められますね。

赤ちゃんにとっては、 その安心感もまた、大切な刺激になります。


小さなものには十分な注意を



ただし、ここで忘れてはいけないのは安全面です。

赤ちゃんは、なめるだけでなく、
思いがけず口の奥に入れてしまうことがあります。

飲み込むおそれのある小さな部品、
木のビーズ、ボタン、ビー玉、小さな飾りなどは、
そのまま持たせるのは危険です。

もし使用する場合には、
丈夫な糸でしっかりつなぐなどの工夫をし、
必ず大人がそばで見守ることが必要です。

また、糸が切れたり、部品が外れたりしないか、
事前に確認しておくことも大切です。

赤ちゃんの発達を促すためには、
「自由にさせること」と「安全を守ること」の両方が必要です。

どちらか一方ではなく、
安全な環境を整えたうえで、
赤ちゃんの探索する力を大切にしていきたいですね。

すぐに取り上げず、学びの時間として見守る



赤ちゃんが何かを口に入れた時、
つい反射的に
「だめ!」
「汚い!」
と取り上げてしまうことがあります。

もちろん、危険なものはすぐに取り除く必要があります。

けれど、安全なものであれば、
少し見方を変えてみてください。

赤ちゃんは今、
自分の感覚を使って、
一生懸命に世界を学んでいます。

なめて、触って、確かめて、
またなめてみる。

その繰り返しの中で、
赤ちゃんの感覚は育ち、
手の使い方や、物への興味、集中力の芽も育っていきます。

「なめる」ことをはやく卒業させるためには
指先の巧緻性を上げることが大事です。

口の中よりも指先の方の感覚が鋭くなると「なめる」行為は収まってきます。
そのためにも
マッサージや手遊びなどが大事になってきます。

私の教室の「赤ちゃんクラス」では
マッサージと手遊び、感覚統合、本当にこればっかり!!


0歳児の育ちは、
大人から見ると何気ない動作の中にこそ、
大切な意味があります。

「またなめている」と思う場面も、 「今、学んでいるのだな」と見守ることができると、 お母さまの気持ちも少し楽になるのではないでしょうか。

赤ちゃんの小さな探索を、
安全に、あたたかく、
見守ってあげたいですね。

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Mybestpro Members

岩永リタ
専門家

岩永リタ(幼児教育指導)

七田式・滋賀(栗東教室/びわ湖大津教室)

故七田眞氏「魂の教育」右脳教育法を長年実践研究。「心の子育て×右脳教育」を保護者様方に指導し子供のみならず母親のサポートにも注力。本質を突いた洞察力と植物療法士としての視点からのセラピーが得意

岩永リタプロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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