発達障害を抱えてどう生きるか /親も気づかない「生きづらさの連鎖」をほどく                        

飯塚和美

飯塚和美

テーマ:生きづらさを感じる時

どうして自分だけ、うまくできないのか?

「どうして自分だけ、うまくできないんだろう」

 そんな想いを抱えながら生きてきた人は、少なくありません。周りとおなじようにやろうとしても、なぜかできない。頑張っているのに、うまくいかない。

その積み重ねが、いつの間にか「自分はだめなんだ」という想いに変わっていきます。



支援は増えているのに、届いてない現実

 先日、就労支援に関わる方々が集まるイベントに参加しました。

そこでは、働き方のサポートや生活支援など、さまざまな取り組みが行われており「一人で抱えなくても良い環境」が確実に広がっていることを感じました。

けれど同時に、こうも感じました。
その支援の存在を知らないまま苦しんでいる人が、まだ多いという現実です。 

頑張っているのにうまくいかない理由

 発達障害を抱える方の多くは「努力しても結果が出にくい」という経験を繰り返しています。

周りからは「努力不足」と見られてしまうこともあります。けれど実際には、誰よりも頑張っていることも少なくありません。

「頑張っているのに、なぜかうまくいかない」
「周りに迷惑をかけてしまう」
「自分が悪いのではないか」
その理由がわからないまま、自分を責め続けてしまうのです。


問題は”能力”ではなく”合っていない環境”だった

 ここで大切なのは、視点を変えることです。

うまくいかない原因は、能力が足りないからではなく「やり方や環境が合っていない」ことにある場合が多いのです。

同じことでも、環境が変われば出来る。
やり方が変われば能力を発揮できる。

それは「できない人」なのではなく「合っていなかっただけ」なのです。

見落とされがちな事実:親もまた気づいていない

 ここで、もう一つ見落とされがちな視点があります。

それは、親自身もまた、自分の特性に気付かないまま生きているケースがあるということです。

「ちゃんとやりなさい」
「どうしてそんなこともできないの?」

その言葉の背景には、親自身が「できて当り前」という環境の中で、無理を重ねてきた経験があることも少なくありません。

「普通」という基準が子供を苦しめるとき

 親が乗り越えてきたやり方を基準にしてしまうと、それがそのまま「普通」になります。

けれど、その「普通」が、子どもにとっては苦しさになることがあります。

 本来は違う特性を持っているのに、同じやり方を求められることで「できない自分」を強く意識してしまうのです。

誰も悪くない、ただ合っていなかっただけ

 ここで大切なのは「誰が悪いか」を決めることではありません。

親もまた、親なりに精一杯生きてきました。子供もまた、自分なりに必死に頑張ってきました。

ただ、関わり方や理解の仕方が合っていなかっただけなのです。この視点を持つことで、心の重さが少し軽くなります。



生きやすくなるための3つの原点

 では、どうすれば生きやすくなるのでしょうか?

大切なのは次の3つです。

・自分の特性を知ること
・無理をしすぎないこと
・頼れる場所を持つこと

この3つが揃った時、人は少しずつ本来の能力を発揮し始めます。

「自分がダメじゃなかった」と気づく瞬間

 カウンセリングの現場で、印象的な瞬間があります。それは、相談者のかたがこう言うときです。

「自分がダメだったわけじゃなかったんですね」その一言が出た時、長く続いていた自己否定が静かにほどけていきます。

そしてそこから、自分に合った生き方を探す力が育って行くのです。

あなたの生きづらさには、理由がある

 もし今、生きづらさを感じているなら、それはあなたの弱さではありません。合っていない中で頑張り続けてきたサインです。

その苦しさには、必ず理由があります。



発達障害ということは「自分に合う人生」を見つけること

 発達障害を抱えて生きるということは、不利な人生を生きることではありません。

「自分に合う人生」を見つけていくことです。

もし、
・どう関われば良いのか分からない
・自分や子供のことを整理したい

そう感じている方は、一人で抱え込まずご相談ください。理解されることで、人は変わる瞬間があります。その一歩を一緒に見つけていきましょう。

*発達障害支援センターや障害福祉課など、診断されていなくても相談できるそうです。

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飯塚和美
専門家

飯塚和美(心理カウンセラー)

カウンセリングルーム『大空』

電話相談含め8,000千人のカウンセリング実績。幼い頃からしみついた考え方の癖や枠を取り除き、生きづらさを解消します。リピーターが多く講座を含め日常で壁にぶつかると訪れたくなる、親しみやすさが好評

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