「変わりたいのに変われない」のはなぜ?意志の弱さではなく「脳の防衛反応」だった ~焦るほど動けなくなる心の仕組みと、本当に変わるためのファーストステップ~

飯塚和美

飯塚和美

テーマ:生きづらさを感じる時

「もっと、前向きにならなきゃ」
「このネガティブな考え方を直さなきゃ」
「変われない自分がダメだ」
 そう自分を鼓舞しようとして、かえって心が重くなり、動けなくなってしまった経験はありませんか?

 実は、そう思えば思うほど、心はどんどん硬直していきます。しかし、それは、あなたの「意志が弱いから」ではありません。ましてや「努力が足りないから」でも、ありません。

 脳の仕組みから見れば、それは心が「守りの状態(防衛モード)」に入っているという、正常なサインなのです。




「変わらなければ」という思いが、変化を止めてしまう理由


 心理学や脳科学の視点では、人は”「安心・安全」を感じているときにしか、新しい行動(変化)おこせない”と言われています。

 では、あなたが、自分自身に対して
「今のままではダメだ」
「変わらなきゃ」と強く言い聞かせているとき、脳は何を感じているのでしょうか?

 実は、自分を責めている状態を、脳は”攻撃を受けている緊急事態”と認識します。

 攻撃されていると感じた時、生き物の脳は「生き延びること」を最優先にします。その結果、無意識のうちに以下のような防衛反応を取ります。
・新しい考えを拒絶する(リスクを回避するため)
・失敗を極端に恐れる(ダメージを防ぐため)
・同じ思考パターンを繰り返す(馴れ親しんだ”安全圏に留まるため)

 つまり「変わろう」として自分を責めることが、皮肉にも”変わらないことで自分を守る”という強力なブレーキになってしまっているのです。

変化は「反省」ではなく「自己理解」から始まる


 多くの人は、自分を変えるために「反省」をします。
「ここがダメだった」
「次は、こうしないといけない」と。

 しかし、本当の変化が始まるのは「ダメだから、変える」という否定からではありません。「そうか、自分はそう感じていたんだね」「そうやって自分を守っていたんだね」そうして、今の自分をただ”理解”できたときにこそ、変化の扉は開きます。

 自分を責めるのをやめ「今はこれで良い」と、一度許した瞬間、脳の警戒警報が解除されます。心(自律神経)が緩み、視野が広がり、そこで初めて「じゃあ、どうしたい?」という新しい選択肢が見えてくるのです。



人は追い込まれて変わるのではない

 これは、カウンセリングの現場でも、子育ての面でも全く同じです。人は、追い詰められて変わるのではなく「ここは安全だ」と心底思ったときに、自然と変わり始めます。


 思考の癖も、行動パターンも、無理やり矯正するものではなく、安心感という土台の上で自然に書き換わっていくものです。

だからこそ、今「変わらなきゃ」と苦しくなっている方に必要なのは、これ以上、頑張ることではありません。”変わろうとすることを、一度やめてみる(手放す)”ことこそが、実は、変化への最短ルートなのです。

最後に

 なかなか変われないのは、あなたのせいではありません。それだけ長い間、あなたが自分を守ろうとして、必死に生きてきた証拠です。

 まずはその「守る力」をねぎらってあげてください。心が安心を取り戻せば、あなたは必ず、自然な形で前にすすみ始めます。

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飯塚和美
専門家

飯塚和美(心理カウンセラー)

カウンセリングルーム『大空』

電話相談含め8,000千人のカウンセリング実績。幼い頃からしみついた考え方の癖や枠を取り除き、生きづらさを解消します。リピーターが多く講座を含め日常で壁にぶつかると訪れたくなる、親しみやすさが好評

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