比較で疲れるあなたへ|人と比べて落ち込む心理をカウンセラーが解説|心が軽くなる方法

飯塚和美

飯塚和美

テーマ:生きづらさを感じる時

比較で疲れるあなたへ──人と比べる心をそっと休ませる方法

「どうしてあの人は、あんなにうまくいっているのだろう」
「私だって頑張っているのに、何が違うんだろう」

 そんなふうに思って、ふと心が重くなることはありませんか?誰かと比べて落ち込んでしまう......。
 あなたが弱いからではありません

比較は“生きる力”でもある

 心理学では、人が他人と比べる心の働きを「社会的比較理論』と言います。
 人は自分を理解するために、無意識に他人を鏡にします。 「私もあの人のようになりたい」「自分も成長したい」......
この“比較”が、実は学びや努力の原動力にもなるのです。

 ところがSNSの時代、わたしたちは毎日、何百もの「他人の見せかけの良い部分」に触れています。その情報量に、心が追いつかなくなっているのです。

“疲れる比較”は「目的を見失ったとき」に起こる

 本来、比較は自分を知るためのもの。
 でも、目的を失うと”自分否定”に変わ絵ります。

 たとえば
「同世代のあの人はもう起業している」
「子どもが優秀なママを見ると落ち込む」

 そんなとき、心の奥ではこうつぶやいています。
「私も本当は、認められたい」
「誰かに”それでいい”と言ってもらいたい」

 つまり比較の正体は、承認欲求(認められたい気持ち)。それ自体とても自然なものなのです。
 ただし、満たし方を他人にゆだねると、いつまでも苦しくなります。
 

比較から自由になる3つのステップ

1.「気づく」だけで7割軽くなる

 「また比べているな」と気づけた瞬間、すでに冷静な自分がいます。感情に飲み込まれず、客観的に見つめ直せます。
 

「自分の軸」を取り戻す

 他人軸の思考を止めるには、「私はどうしたい?」と自分に質問すること。目の前の行動を“人の基準”ではなく“自分の納得”で選ぶ練習をしましょう。

「比べていた相手」に感謝を向ける

 羨ましさの裏には、“憧れ”が隠れています。
「私もあの人みたいに、丁寧に生きたい」と気づけたら、比較は苦しみではなく成長のサインになります。

比較をやめるのではなく、“やさしく手放す”

 「比べないようにしよう」と思っても、心はそう簡単に変わりません。大切なのは“やめる努力”ではなく、「気づいたら一呼吸おく」習慣です。

 その一呼吸が、「私には私のペースがある」という安心を取り戻す時間になります。


最後に

 人と比べる心は、誰の中にもあります。
 でも、比べることが悪いわけではありません。あなたが誰かを見て「いいな」と感じる心には、自分の中の可能性がちゃんと映っています。

 だからこそ、自分を責めずに、やさしく見つめてみてください。
 今日からは“比べて苦しむ”のではなく、“気づいて育つ”自分でいきましょう。

 
 心が疲れたときは、話して整理することから始めましょう。
 カウンセリングでは、「比較の中で見失った自分」を取り戻すお手伝いをしています。あなたのペースで大丈夫です。

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飯塚和美
専門家

飯塚和美(心理カウンセラー)

カウンセリングルーム『大空』

電話相談含め8,000千人のカウンセリング実績。幼い頃からしみついた考え方の癖や枠を取り除き、生きづらさを解消します。リピーターが多く講座を含め日常で壁にぶつかると訪れたくなる、親しみやすさが好評

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