「他人が主役」自分以外の人が主役の人生を生きる癖をやめましょう
「どうせ私なんて......」
頑張っているのに、なぜか満たされない。誰かに優しくされても「私なんかに......」と受け取れない。
そんな風に、自分に厳しくしてしまうのは「自己肯定感が傷ついているサイン」かもしれません。
自己肯定感とは「そのままの自分でいい」と思える力です。この感覚が育っていないと、人間関係も、仕事も、人生そのものが生きづらく感じられることがあります。
でも大、丈夫です。自己肯定感は、大人になってからでも育て直せるのです。今回のコラムでは、なぜ自己肯定感が下がるのか、そしてどうすれば回復できるのかを、やさしく解説していきます。
自己肯定感が低いままだとなぜ生きづらくなるのか?
「なんとなくいつも、自分に自信が持てない」
「他人の評価や目線が気になって、疲れてしまう」
このような『生きづらさ』を抱えている方に共通して見られる心理的背景のひとつが「自己肯定感の低さ」です。
自己肯定感とは何か?
自己肯定感とは「あるがままの自分を受け入れる力」。
心理学領域では、自尊感情(self-esteem)とも言われ、メンタルヘルスや人間関係、自己実現に大きな影響を及ぼします。
自己肯定感が低いと起こること
・人の評価に左右され、自分の軸を持てない
・失敗や否定的な出来事に過敏に反応してしまう
・「自分は価値がない」と思い込み、挑戦を避けてしまう
このような状態が続くと、不安感や無力感が強まり、うつ症状や人間関係のトラブルに発展するケースも少なくありません。
原因は過去の経験にあることが多い
特に幼少期に「条件付きでしか愛されなかった」「否定され続けた」などの体験があると「無条件に自分を受け入れる力」が育ちにくくなります。
その結果、大人になっても「ありのままの自分ではダメ」と無意識に感じ続けてしまうのです。
回復の為にできること
カウンセリング現場では、以下のようなアプローチが効果的です。
・認知の歪みを修正し「思い込み」に気づくこと
・小さな成功体験を積み「自己効力感」を回復すること
・安心できる対話の中で、過去の感情を言語化し整理すること
これらを積み重ねていくことで、少しずつ「私は私でいい」と思える心が育っていきます。
おわりに
自己肯定感は『生まれつきの性格』ではありません。誰でも、環境や経験によって育てなおすことができる『力』です。
もし今、生きづらさを感じているのなら......
その苦しさは、あなたが悪いのではなく「今までの環境が、そうさせてきただけ」かもしれません。
心理的なサポートを受けながら、自分自身と丁寧に向き合うこと。それが、あなたらしい人生へのはじめの一歩になります。
心理カウンセラー/飯塚和美(カウンセリングルーム大空)
「どうにもならない心の重さ」を抱える方が、心のクセを取り、自分の人生を取り戻していくためのサポートをしています。
不登校や夫婦関係の問題、親子の葛藤、自己否定感――。
どんな相談にも 『その人らしい回復』 を大切にしながら、8,000件以上の実績をもとにした実践的なカウンセリングと心理講座を提供しています。
書籍生きづらい人生をやめてありのままの自分になれる



