誰にでも起こりうる不登校~学校に行かない子どもたち
今日は発達障害について、カウンセラーの立場から少しお話をしたいと思います。
カウンセリングには、発達障害だと思われる方も結構いらっしゃいます。今では一クラスに二人くらいは居ると言われる発達障害ですが、お話を伺っているとグレーゾーンと思われる方、あるいは話の中に出てくるクライアントの御家族にも、そうではないかと思うこともあります。
自分自身も生きづらさを感じながら気づかないケースも多いのです。
お話を聞く中で最も心を痛めるのは、誰にも理解されず、家族でさえも見放して孤独で居場所がない方です。発達障害は周りのサポートで、社会生活に溶け込めることも多いのですが、知識がないために、あるいは認めたくないために、不適切に「普通」にこだわり、否定し続けてさらに追い込んでしまいます。
例えば発達障害のお子さんは、ほかの子と同じことが出来ないために、幼稚園や学校では叱られることが多くなります。親も先生や周りの人からのプレッシャーで焦り「どうして普通にできないの?」「みんなと同じになぜやらないの?」と厳しくしつけようとします。
学校でも叱られ、家でも親から叱られ続けたら、どこにも居場所がなくなります。できない事ばかり言われ続ければ「自分は駄目な、価値のない人間だ」と思い込んでしまいます。(これは発達障害に限らず、子供にダメだしばかりしていると起こります)
毎日毎日怒られ続け、何年か経過した結果、思春期以降、引き籠ったり、他人に暴力を振るったり、自分を傷つけたり、中には自殺に至るケースもあります。
カウンセラーとして言いたいことは、ちゃんと現実を受け止めて、知識を得て欲しいという事です。
子どもがみんなと一緒に遊んでいる光景は微笑ましく、嬉しいものですが、発達障害の中には一人でも寂しさを感じずに楽しく遊んでいる子も居るのです。
一人が不安なのは、それを見ている親です。無理に遊ばせようとせず、ひとりでも楽しんでいるのなら、そのままの子供を受け入れてください。
授業中にじっとできない、かっとなりやすくケンカしてしまう等は、年齢とともに落ち着いてきます。大切なことは否定するのではなく、問題行動に対しての解決法を教えていくことです。集中力がない子は、なるべくまわりが気にならないような配慮をする。忘れやすいことはメモをする。メモしたことを忘れないようにメモを見るように毎回注意したり、目に付く工夫をする。空気が読めなくて人を傷つけてしまう場合は、「人の気持ちを考えなさい」と言っても無理なので「こういう事を言うと相手が嫌な思いをする」「こんな行動は相手を傷つける」と一つ一つ教えてあげることです。
優先順位が分からないなら、ちゃんとわかるように伝えてあげる。周りの人にもどういう支持の仕方が良いのか伝えて、協力してもらいましょう。
良い教育を受けさせたいと望むのも、良い会社に入らせたいと望むのも子供が幸せになって欲しいからだと思います。周りから認められることが一番で、辛い思いを抱え孤独に生きていく子供の人生は望んではいないはずです。
何が一番大切か、子供の目線で物事を見て、一緒に解決策を考える事の大切さをもう一度考えてみませんか?親として本当に望むことは、子供が幸せを感じて生きられる人生ではないのでしょうか。
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