コラム
「他の人と違う」と思う人の中に発達障害の可能性も考えられます
2016年6月18日 公開 / 2021年4月16日更新
発達障害とは、心の病と間違われてしまうことが多いのですが「脳の認知機能の偏りによって起こる障害の総称」です。自閉症、アスペルガー、ADHD(注意欠陥多動性障害)などが代表的なものですが、知的障害を伴うタイプと、知的能力には問題がない、あるいは高い知的能力を持っているタイプがあります。
人により様々で得意、不得意の偏りが見られます。
「こんなことは言われなくてもわかるだろう」と思うような、常識的な目に見えないルールが理解しずらいのが特徴のひとつです。そのため、集団の中で居場所を見つけられなかったり、対人関係がうまくいかなかったりして、生きづらさを感じてしまいます。
・曖昧な表現が理解できない
・悔しい、悲しい、頭にくるなどのマイナスの表現方法が分からず、嫌な思いにばかりにとらわれてしまう。
・皮肉やお世辞、冗談もその言葉通りに受け止めてしまう。
また、いつもと違う事に柔軟に対応できない特徴がある場合
・違う事が起きた時、不安やパニックを起こす場合もあります。身体を前後左右にゆすったり、手を何度も洗ったりの常道行為を繰り返す場合は、強迫性障害と間違われやすいので注意が必要です。
・何かしている途中で、他の事に夢中になる
・気が散りやすい
・何かに並んで待つことが出来ない
・約束したことを忘れやすい
・どこにしまったかをすぐ忘れ、物を散乱させながら探し、片付ける時にも集中力がない。
以上が主だった症状ですが、この他にもたくさんあり、症状の出方も軽いものから重いものまで様々です。
発達障害の起こるメカニズムは、まだはっきりと分かってはいませんが、「親のせい」と言うわけではありませんので、親が責任を感じて自分を責める事はしないでください。
「障害」と言われるので心配になるかも知れませんが、「個性」と考え、必要以上にマイナスに考えず、自分の個性をちゃんと把握する事で修正できる事もあります。他の人のサポートで、仕事もスムーズにこなすことも可能です。
次回は具体的な対処法と、まわりで出来るサポートの話をしたいと思います。
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