自己肯定感をあげたい人へ
今日は『悲しむ人に出来る事』というお話をします。
別れというものは、いつか誰にでも訪れるものですが、大切な家族を亡くしたり、恋人を失ったり、悲しい体験をした人のそばで何とか悲しみをやわらげてあげたいと思う時、どうしてあげたらいいのか迷ってしまう事があるかと思います。
たまにそういう思いでカウンセリングに来る方もいます。
基本的にはその喪失感を忘れることは出来ませんが、無理して悲しい感情を押し殺す必要はありません。
悲しんでいる人がいたら、悲しみを忘れさせようと無理に励まさないでください。
「悲しませてあげる事」も時には必要な事。
悲しみはいつの日か乗り越えられるものですが、悲しくて立ち直れないと思っている人に
「大丈夫、のりこえられる」
「大丈夫、時が解決するから」
「亡くなった人のためにも、がんばれ」
「いつまでも泣いていないで・・・」
などと励ましても
「悲しみを分かってくれない」と心を閉ざしてしまう事になるかもしれませんし、悲しんでいる自分は駄目だと思ってしまうかもしれません。悲しみを忘れさせようとか、無理に立ち直らせようとしないでください。
そういう時は、ただ黙って聞いてあげるだけでいいのです。自分が悲しい時は、その感情をそのまま感じていいのです。
そして「死にたい」と言う人には否定するのではなく、「私はあなたに生きていてほしい・・・でも、死にたいくらい辛いんだね」と今の気持ちを受け止めてあげてください。
本人は悲しみでいっぱいになっているのですから、ポジティブな言葉ををかけると、人によっては「悲しんでいてはいけない」と無理に明るく振舞って本当の自分を否定してしまう事になります。
悲しみから本当に立ち直るためには、自分の気持ちに正直になっていくプロセスが必要です。
思うようにならない心・・・
その現状を肯定することが大切です。
自分の心に正直に悲しみのプロセスを進んでいくと、こじれずに、悲しみから早く抜け出すことが出来るのです。
悲しむ人にしてあげられること・・・それは気持ちを暖かく受け止めてあげる事。ただそれだけです。
そして亡くなってしまった家族に何もできないと思う人は、本当に何もできないのか考えてみましょう。
悲しむだけ悲しんで気持ちが落ち着いたら、
お墓や仏壇に手を合わせる
忘れないでいてあげる
心配かけないように生きる
自分で出来ることを無理のない程度でその人の思い出とともに楽しく生きればいいのです。
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