ASUS Androidタブレット Memopad7 me176cのバッテリー交換の事例
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ネットが遅いのは回線やパソコンだけが原因とは限らない
先日、「最近ネット回線が遅く感じる」という相談を受けた際の話です。
診断するとPCや回線契約、ルータに問題はありませんでした。次にネットワーク周りをチェックすると、PCにつないでいる1段目のハブがユーザーによって新規交換されていました。15年以上前の古いハブが原因かもしれないということで交換してみたそうです。しかし、ほとんど効果がなかったということでした。
ところが、LAN配線を追っていくと下流にプリンター用の古いハブがぶら下がっていました。そのハブは1段目の下流なので、PCに直接つながっているわけではありません。PCにつないでいるのは交換したという1段目の新しいハブです。その2段目のハブも15年以上前のものということなので、念のため新しいものに交換してみることにしました。すると、1段目のハブにつながったPCでそれまで約170Mbps前後だった回線速度が、約260Mbpsにまで改善しました。
2段目のハブ交換で1段目の転送速度が向上したことは、不思議に思うかもしれません。しかし、ネットワークでつながっているものは互いに影響しあうことがあります。ですから離れた場所にあるから関係がないと思っていても、それが原因になっている場合もあります。
ネットが遅い場合、多くの方はまず回線契約やパソコンに問題があるのではないかと疑いたくなるでしょう。しかし、ネットワークのトラブル原因は今回の事例のように意外なところに潜んでいることがあります。
そこで今回は、ネットワーク改善で見落としてしまう問題点を、ITサポート現場の事例や知見で解説してみます。
古いネットワーク機器が遅延の原因になる理由
ネットワーク機器は、基本的にそれぞれ独立して通信を処理します。そのため、正常に動作していれば、別の機器によって直接速度が制限されるようなことは通常ありません。
ただし、古く劣化した機器や状態の悪い機器などがあると、通信エラーや再送が増えたり、機器同士の設定がうまく合わなかったりすることがあります。例えば、電源部分のコンデンサ不良、熱や経年劣化によるはんだ付けのクラックなどがあると、通信ノイズの発生原因になる場合があります。また、落雷による悪影響も考えられます。
こうした状態を放置すると通信の効率が落ち、ネットワーク全体の転送速度に影響が出ることがあります。今回のケースも、こうした要因が重なっていた可能性が考えられます。
ネットワークは一部分ではなく全体のチェックと見直しを
今回のユーザーのようにルータやハブ、配線などのうち怪しいものを1つだけ最新のものに交換することで改善を期待してしまうと、ネットワークの問題は改善できない場合があります。確かにボトルネックになることが明確で原因がはっきりとしていればその一部分の交換で改善することもあります。
しかし、古いハブや劣化したケーブル、規格の異なる機器の混在など複数の要因がボトルネックになっていると、なかなかスムーズに改善しない場合があります。また、今回の事例のように、下流側とか2段目以降のネットワークなど離れた部分が影響することを知っておく必要があります。改善策の見落としを防ぐには、個別の機器だけでなく、構成全体を見直すことも考慮しておきましょう。
ネットワークトラブルには常識にとらわれない思考が必要
以上のように遅いネットワークの問題は、意外なことが原因となっている場合があります。ネットワーク下流にある機器は関係ないと思ってみたり、ハブのように可動部分がない機器には劣化や故障の可能性が低いといった「思い込み」が解決を難しくします。水平思考のような常識にとらわれない思考がネットワークの問題解決には必要です。
ネットワークの改善の際には構成全体を最適化する必要があります。部分改善ではなく、できるだけ全体を新しい規格に統一するようにしましょう。
筆者実績:http://www.kumin.ne.jp/kiw/#ss



