誰だってパソコンが上手くなりたい!AI時代の3つの上達法とは
目次
情報リテラシーに必要なクリティカルシンキング

情報リテラシーとは、情報を適切に理解し、活用する能力のことです。様々な情報がインターネット上にあふれていますが、何が本当で何が間違いなのか判別は難しくなっています。
もっともらしい内容でも偽情報や誤解を招く情報も多く含まれています。それを見極めるためには情報リテラシーの向上が必要になります。情報の見せ方による印象操作への警戒と、クリティカルシンキング、つまり「批判的思考」が重要です。クリティカルシンキングについては後述します。
フレーミング効果とは?
フレーミング効果とは、情報の伝え方や提示の仕方によって、受ける側の感じ方や判断を操作する心理効果のことを指します。同じ情報でも、フレーム(枠組み)を変えることで、受け止め方や反応が異なるようになります。フレーミングは意図的に情報を選んで提示することで、人の意識や感情を操作する手法として利用されることがあります。
フレーミング効果とは、情報の伝え方や提示の仕方によって、受ける側の感じ方や判断を操作する心理効果のことを指します。同じ情報でも、フレーム(枠組み)を変えることで、受け止め方や反応が異なるようになります。フレーミング効果は、結果として人の判断や印象に影響を与えることがあります。
例えば、会社の概要情報で資本金額表示を「300万円」と表示した場合と「3,000,000円」と表示した場合では、示している額は同じでも後者の方が多額に感じられることがあります。同様に「3,000(千円)」などと表示する場合もあります。
また、「100個限定」や「在庫限り」というような表示では、実際は限定や限度はなくいつでも入荷可能であるにもかかわらず、単に人の購買欲を刺激するための手法として利用されることがあります。さらに、実は閉店しない「閉店セール」というのもフレーミング効果にあたります。
このような手法はマーケティングなどの商業的な広告テクニックとしてだけでなく、様々な活動や公的な情報提供、または教育などにも利用されています。例えば、「異次元の」とか「これまでとは次元が違う」という表現も印象を強めるレトリックとして使われることがあります。
フ3つのフレーミング効果の事例
フレーミング効果とはどのようなものか、本記事では広い意味で『情報の見せ方による心理的影響』として扱います。
1.印象を操作する典型的なフレーミング効果

「日本人口の0.1%が該当者」と表現するのと「日本で12万人が該当者」と表現するのは意味としてはどちらも同じです。しかし受ける印象は全く違ってきます。
0.1%なら自分には関係ないような感じがしますが12万人といわれると自分も該当するかもしれないと思えてきます。これが典型的なフレーミング効果です。
2.利益を優先しリスクを覆う

製品の広告で「天然由来成分」とか「天然由来素材」という表現は、限りなく天然に近い印象がありますが必ずしもそうでない場合もあります。
「天然成分配合」という表記では確かに入っているかもしれませんがごくわずかだったり、それによって材質のほとんどが天然素材でないという事実が薄れたり覆い隠されてしまいます。
表示基準に沿った表現でも、印象が先行する場合があります。利益のみをアピールし、リスクを隠すようなものもフレーミング効果です。
さらに、以下のようなアピール表現もフレーミング効果を生じさせます。
3.選択肢を狭め誘導する

販売台数業界トップ!とか売り上げ額No1とか、顧客満足度97%!などなど、とにかくこれでもかというアピールがネットだけでなく街中にあふれています。そのような表示を見つけたら、その情報が本当かどうか、調査条件や母数の確認が重要です。
十分な情報検証に慣れていない場合、フレーム化されたアピールによって選択に影響が生じてしまうことがあります。商品選択力が乏しく、他の選択肢を持たない場合、そのアピールの真偽が不明でも「他よりもいいかもしれない」と根拠なく誘導されて選んでしまうかもしれません。
そのため、情報リテラシーの向上は一般の生活者にとっても重要であることを知っておく必要があります。
危険なフレーミング効果とは

このようにフレーミング効果は、私たちの判断や感じ方に影響を及ぼすため、使い方によっては危険な手法です。
わかりやすい例として、コップに水が半分入った状態をどうとらえるかという話があります。これはよく使われる例ですが、「もう半分しかない」と思う人と「まだ半分ある」と思う人がいて、前者はネガティブ、後者はポジティブシンキングである・・というのです。
しかしこの例もフレーミング効果によるものであり、その状況や背景、意図や心理状態を考慮することなく、「半分」という事象のみをフレーム化し選択させています。
同じ様な話に「バカ」と書いたコップと「ありがとう」と書いたコップにそれぞれ水を入れて花を挿すと「バカ」と書いたほうが早くしおれて「ありがとう」と書いたほうは長く咲いているようになるという話があります。
似非科学なのはもちろんですが、道徳的な話として使用する例えとしても深刻な誤解を招く可能性があります。
なぜかというとその言葉を他のものに入れ替えても信じ込んでしまう人が現れるからです。それが特定の人物名だとしたらと思ってください。受け取り方によっては危険な誤解につながる可能性があります。
このような話もフレーミング効果を悪用している典型的な例です。
このようにフレーミング効果は人の選択を操作し、悪用されることがあります。
特に偏った情報や偽情報を広める際に、意図的にフレーミング効果を利用することがあります。その結果、真実でない情報が広まり、社会に誤解や混乱を招いてしまうことがあります。
危険を回避できるクリティカルシンキングとは

クリティカルシンキングとは、批判的思考、つまり情報を客観的に評価し、適切な判断を下すための思考能力です。
情報の発信源をはじめ信頼性の確認や比較検討、背後にある意図を読み解き考えるなどの方法で行います。そうすればフレーミング効果に惑わされることなく、客観的な判断をすることができます。
クリティカルシンキングを行うには以下の点を重視します。
1.分野が違う情報源や異業種からの情報
ネット検索では同じような話題で同じような情報しか出てこない場合があります。また、業界の常識や業界の都合などで画一化された情報になってしまっていることもあります。
ところが、意外と異業種や分野が全く違う情報源で真実の情報が得られる場合があります。
要するに利害関係のないところなどから多面的に情報源を得ることでクリティカルシンキングを可能にします。その結果、情報リテラシー向上に役立つこともあるのです。
私は様々な業種のユーザーのITサポートも行っているため常に多角的、多面的な判断が要求される場面が多くあります。それによってリテラシーも向上していくというメリットが生じ、問題解決能力の向上にも役立っています。
2.常に疑問を持つこと
ネットではある程度の情報を獲得することは可能ですが、求めている肝心の情報がない場合があります。
ピンポイント情報やそこから先の情報が欲しいという場合にネット検索には限界がありました。しかし最近ではAIを補助的に利用することで、新たな視点を得られる場合があります。
もし、ネットで情報が得られない場合はAIを利用して疑問点の追求や異なった着眼点による発想などを得ることによってクリティカルシンキングが可能です。AIの効果的な活用で疑問を分析しフレーミング効果や情報の悪用を見抜くことができます。
とはいっても最終的な判断はやはり人間側に必要です。
疑問を抱かせない情報環境は、歴史上でも人々を判断停止に導き、特定の価値観や権威を無批判に受け入れさせる要因として利用されてきました。
映画「マトリックス」でも仮想世界に人を捕らえておく手法は「疑問を持たせないこと」でした。クリティカルシンキングは常に「疑問を持つ」ことの上に成り立っています。
私はITサポートエンジニアとして日々業務で問題解決を行っていますが「疑問を持つ」ということがペンチやドライバーなどと同じ「ツール」になっています。それがなければITのトラブルや問題は解決しません。
サポート先では『どこで勉強したのですか?』『なぜそこまでわかるのですか?』とよく聞かれます。しかし、現場では学校やメーカーで学んだ知識だけでは対応できません。日常的にクリティカルシンキングを実践し、多角的に考え続けることが、情報リテラシーや問題解決能力の向上につながっているのです。
情報を発信する側ではなく受け取る側のベネフィットに注目
情報発信は、ビジネスとして行われる場合も多いのですが、動機として利益の追求があることについて異論はありません。しかし、忘れていけないのが情報の受け手側、つまりユーザーや消費者の利益も存在するという事実です。対価に対して同等の物品やサービスを受け取ることが公正で正当な取引です。
情報発信側の一方的な利益追求によって、受け取る側のベネフィットが損なわれるような情報提供は、商倫理的にも問題があります。誤った情報や、利益ばかりを強調した偏った情報発信は、ユーザーの適切な判断を妨げ、結果としてユーザーベネフィットを大きく損なってしまいます。
さらに、そのような情報発信は、発信側にとっても信用失墜につながります。短期的には利益になったとしても、長期的には社会全体の信頼性や健全性を損ない、結果として社会的にもマイナスとなるでしょう。
いいことづくめの文言ばかりが並んで実際の価値や欠点がマスキングされているような情報に対して敏感である必要があります。情報を受ける側のベネフィットに着目し、クリティカルシンキングを行うとその情報の実像が自ずと浮かび上がってきます。
クリティカルシンキングでフレーミング効果を見抜く

感情や表面的な情報だけで判断することは避けましょう。特に数字の見せ方には注意が必要です。同じ内容でも、割合で示すのか人数で示すのかによって受ける印象は大きく変わります。数字が出てきた場合は、その数値がどのような基準や表現で示されているのかを意識してみてください。
また、選択肢の見せ方によって判断を誘導するような表現になっていないかを注意深く観察することも重要です。クリティカルシンキングを行うことで、表面的な印象やフレーミング効果に惑わされにくくなります。
偏った情報に振り回されないためには、他の立場や意見を理解しようとする姿勢も必要です。その際、ステレオタイプや先入観、固定観念にとらわれていると、物事を正しく判断しにくくなります。頭から決めつけず、自身の価値観や信条とは異なる意見にも耳を傾けることが重要です。
人の立場を理解しようとする姿勢や、自分の価値観だけで判断しない柔軟な考え方は、より客観的な視点につながります。自分とは異なる意見に対しても冷静かつ寛容に向き合うことが、情報リテラシー向上にも役立ちます。
情報を鵜呑みにせず、自ら判断する力を養うことが、AI時代の情報社会を生き抜く上で重要になるでしょう。
筆者実績:http://www.kumin.ne.jp/kiw/#ss



