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最近相談が多くなってきているのが、メールの添付ファイルが印刷ができないという相談です。
印刷ができないというからプリンターの問題だと思って相談内容を聞いていると、どうもプリンターは正常のようで様子が変なのです。よくよく話を聞いてみると実はプリンターの問題ではなかった・・・という事例が多発しています。今回はメール添付の書類が印刷できない問題についてその原因や対処法をご紹介します。
メールの添付ファイルをメールソフト内から直接開いている
メールの添付ファイルが印刷できない、または印刷結果がおかしくなる原因の一つとして多いのが、添付されたファイルをメールソフト内から直接開いているケースです。メールの添付ファイルはそのまま開くことも可能ですが、現在ではあまり推奨されない使い方になっています。なぜなら、添付ファイルにはウイルスやフィッシングなどの危険性があり、不用意に直接開くことでセキュリティー上のリスクが高まるためです。
そのため現在のメールソフトやWindowsでは、添付ファイルを開く際に安全性を高めるための保護機能やアクセス制限が動作することがあります。その影響で印刷に問題が出ることがあります。
メールの添付ファイルアクセスはセキュリティー上の制限がある
現在のメールソフトやWindowsでは、セキュリティー対策として添付ファイルに対して一定の保護や制限が行われています。これは、悪意のあるファイルが自動実行されたり、誤って開いただけで被害が広がることを防ぐためです。
そのため、メール内から直接添付ファイルを開いた場合、通常とは異なる制限状態で動作することがあります。場合によっては正常に開けないこともあり、編集はもちろんのこと、印刷ができない、一部の色やレイアウトが正しく反映されないなどの症状が発生することがあります。
ただし、印刷トラブルの原因はこれだけではありません。よくあるPDFファイル自体の問題、閲覧ソフトとの相性など、複数の原因が関係している場合もあります。
添付ファイルはローカルに保存して使用する
このようなトラブルを避けるためには、添付ファイルを一度デスクトップやダウンロードフォルダーなどのローカルへ保存してから開く方法が有効です。
保存時にはWindowsやセキュリティーソフトによる安全確認が行われますが、念のため保存後にもウイルスチェックを行うとより安全です。また、ファイルを開く際には警告や確認メッセージが表示されることがあります。その内容をよく確認し、安全性に問題がないと判断した場合のみ開くようにしましょう。
なお、ローカルへ保存したからといって完全に安全になるわけではありません。最も重要なのは、送信元や添付ファイルの内容を慎重に確認することです。不審なメールや予期しない添付ファイルは開かないよう注意してください。
注意しておきたいPDFファイルの関連付け
最近、メール添付のPDFファイルについて「印刷できない」「色が正しく出ない」「レイアウトが崩れる」といった相談が増えています。その原因の一つとして、PDFファイルの「関連付け」が関係している場合があります。
以前のWindowsでは、PDFファイルを開くために専用ソフトをインストールする必要がありました。しかしWindows10以降では、標準ブラウザーの Microsoft Edge でPDFを開けるようになっています。
現在のEdgeのPDF機能は以前より大きく向上していますが、PDFの種類や内容によっては、印刷時に色やレイアウトが正常に再現されないケースがあります。特に業務用のPDFや特殊なフォント、複雑なデータを含むPDFでは、専用ソフトの方が安定して印刷できる場合があります。
そのような場合は、無料版の Adobe Acrobat Reader を利用して印刷すると改善することがあります。
また、Adobe Acrobat Readerが既にインストールされているにも関わらず、PDFがEdgeで開いてしまう場合があります。これはWindows更新やブラウザー更新などの影響で、PDFの関連付けが変更されていることが原因の場合があります。
Adobe Acrobat Readerへ関連付けを戻す方法
1.Adobe Acrobat Readerを開く
2.「メニュー」→「編集」→「環境設定」を開く
3.「一般」を選択する
4.「デフォルトのPDFハンドラーを選択」を押す
5.表示された画面でAdobe Acrobat Readerを選択して設定する
さらに「Adobe Acrobat Readerが既定のPDFアプリケーションではない場合に通知」を有効にしておくと、関連付けが変更された際に気付きやすくなります。
以上のような対処を行ってもメール添付ファイルの印刷ができない、印刷結果が正常ではないという場合は、送られてきたファイルそのものが壊れている可能性があります。送信者にその旨を伝えてファイルを修正してもらい、送りなおすように伝えましょう。
まとめ
メールへの不用意なアクセスや添付ファイルの安易な実行は、フィッシング詐欺やランサムウェア被害につながることがあります。現在発生している多くのセキュリティーインシデントは、そのような基本的な確認不足や油断が原因になっています。
「自分だけは大丈夫」という思い込みを避け、添付ファイルは慎重に扱うことが重要です。メールの添付ファイルは直接メール内から開かず、一度保存して安全確認を行う習慣を持つことが、トラブル防止とセキュリティー向上につながります。
筆者の実績 :http://www.kumin.ne.jp/kiw/#ss


