余計なお世話が行きすぎた結果、著作権侵害幇助で御用
業界再編まっただ中
●すでにLenovoとPC事業を統合しているNECに続き、富士通もPC事業部をLenovoと事業統合するとのこと。
●以前から噂はありましたが、ついに現実となったようです。業界再編が進んでいくことは以前から言われていたのでそう驚くことではないですが、十数年前のPC黎明期にはこんな時代がくるとはだれも予想できなかったでしょう。
●家電メーカーが没落し、自動車メーカーでさえ再編に動き出している昨今ですから、これもご時世という事なのかもしれません。
●ユーザーの立場に立てば、PCの選択肢が少なくなるのはかなり不利となりますが、事業規模の拡大によるスケールメリットで、価格が下がることを期待したいものです。
以前からあった他社製による構成
●Lenovoの事業拡大は、IBMのPC部門の買収(売却)から始まっています。その後NECが議決権を持つ株式割合でPC部門を合弁会社化しました。今回の富士通のPC部門も同じような条件で合弁会社化するに至っています。
●日本のメーカー製PCはかなり以前からメインボードを含むほとんどの内部パーツについて台湾企業であるASUSやAcer、Gigabyte社製を採用しています。事実上PC構成要素のほとんどが台湾、韓国、中国ベンダー製によるものとなっています。
●日本のメーカー製PCではメインボードのシステム情報を参照した際に、製造者名として上記のベンダー名が表示されることがあります。業界ではOEM供給やベンダー供給は半ば常識となっています。
●一部の事情通の間では直接そのパーツベンダー製のメインボードや、その他のパーツを安く調達することで組込PCやオーダーPC、自作などが行われています。メーカー製PCと同等の物で構成でき、しかも安価で入手できますので経費削減には効果的です。
●このように日本メーカー製のノートPCのほとんどが台湾、中国ベンダー製のOEMとなり、今ではさらに一歩進んでバッジエンジニアリング化(製品にメーカーラベルを張り付けただけ)していると言っていいでしょう。
●先日、それぞれ違うユーザーから持ち込みサポートで持ち込まれてきた東芝とAcerのノートPCを偶然同時にセットアップする機会がありました。作業のために隣同士並べたところ、妙なことに気が付きました。外装の仕上げ具合は多少違うものの、インターフェースの配置やサイズまでほとんど同じだったのです。
●要するに東芝のPCはAcer製だということの証です。これは、共通のベンダー供給によるリバッジされたモデルである可能性が高く、既にこのようなモデルが数多く出回っているということです。
●ハードウェア的にはメーカー間による差異は次第になくなりつつあります。
Lenovo製のPCは選択できるか
●本家のLenovo製PCは、価格も安いですがそのシンプルさゆえに、日本のメーカー製PCと違い、対話形式のサポートがそこまで手厚くはありません。マニュアルなどもWeb参照となっていることも多く、どちらかというとビジネスモデルやショップブランドPCに近いものがあります。
●これから富士通のPCはLenovo製になるわけですが、PCはLenovoでもリバッジされて富士通のパソコンとして販売する以上は、これまで通りサポートなども国内メーカーとしての体制がある程度維持されると思います。
●既に合弁となったNECに習うような形に移行していくものと思われますので大きな混乱などはないと思います。
●ですから、PC購入について言えば特に何か意識しなければならないことはないと思います。富士通側でも現状の製品ポートフォリオ、開発・製造体制も維持する考えとのことなので、購入の選択肢から外す必用はないと思います。
●あえて言うならば、メーカープリインストールソフトというのはどのメーカーでも余計なメモリを占有することがありますので、Lenovo製の富士通PCでも必要に応じて管理する必要があるでしょう。
「Windows導入支援」
九州インターワークス
http://www.kumin.ne.jp/kiw/vista.htm