USBの使用で気を付けたい「規格の混在」、簡単便利なUSBに潜む弱点や問題点を検証
今や家電雑貨になったUSBメモリ
●簡単便利なUSBメモリ。今では容量も32GB、64GBは当たり前、価格も2~3千円程度で購入できます。8GBなら数百円程度。家電雑貨と言っても良いくらいの普及ぶりです。
●普段USBメモリと言っていますが、正確に言うと「USBフラッシュドライブ」と言います。フラッシュメモリのインターフェースをUSBにすることで、リーダ・ライタを使用することなくフラッシュメモリを使用できるようにした発明品です。
USBメモリの原点が手元にあった
●元々はイスラエルの会社であるM-Systems社が1999年に米国特許を取得、2000年にM-Systemsによって製造されたものをIBMが最初に「DiskOnKey」という製品名で販売しました。容量は8MB。フロッピーディスク5枚分以上の容量で高速な読み書きができますので、当時としては画期的な「発明品」でした。
●このUSBメモリのご先祖ともいうべきIBMのDiskOnKeyは、日本IBMが運営するユーザー会員サービス、Club IBM(現在は廃止)でバリューコレクションの案内メールを通じて販売されました。
●当時、IBM(今のLenovo)のThinkPadを使用していた私は、Club IBMにも入会していた事から知ることとなり、すぐに注文。写真のものは私が当時実際に購入したIBMのDiskOnKeyです。
●容量は8MB。今では数百円程度で売られている8GBのUSBメモリと比べると千分の一です。mp3なら1~2曲しか入りません。
●2001年3月に注文した当時の販売価格は4,830円(当時の消費税5%込)。8MB という容量にもかかわらず(当時ではそれでも十分な容量だった)、珍しさと利便性の両面からあっという間に売り切れ、注文が殺到し、2~3度追加販売されるという活況ぶりでした。
●当時、Windows Me や2000がUSBメモリを標準デバイス化し、プラグアンドプレイ対応としたこともありドライバがインストール不要となりました。その手軽さから爆発的に普及をはじめ、各メーカーから続々と販売が始まり、容量も倍々で拡大していきました。
●このDiskOnKeyは現在でもきちんと動作していて、Windows上でも標準デバイスとして認識され「M-Sys DiskOnKey」と表示されます。この辺りは、なんとなく歴史の原点であることを理解した上でのリスペストも多少含まれているのではと、勝手に想像してしまいます。
●このメモリが販売されてから17年となりますが、ITの時間軸から考えると既にアンティークと言っても過言ではなく、博物館などで展示されてもおかしくないと思います。
●実際に、ネット上ではUSBメモリの歴史を語る際に必ず登場する物となっています。
●ITにも温故知新があって、その懸隔を楽しめるようになればイノベーションに追われる心にも余裕が生まれるでしょう。
●あなたの身の回りにもITレトロがないか、秋の夜長に是非探してみましょう