残業問題、コスト削減はまずIT端末の環境改善から始める
初心者にとってプラスにならない
●世の中にはITに対する間違った知識や考え方というものがたくさんあります。そういうこともあって、私はこのコラムでもホームページ上でもITについての正しい知識、適切な考え方を紹介しています。
●その中でも最近特に思うのが、「初心者」に対する誤った考え方です。
●パソコンを選択し購入する場合、周囲のITに詳しいという人のアドバイスやPC販売の様々な現場で初心者に対しての考え方が誤っている場合があります。そのアドバイスが、初心者にとってプラスになっていないことがあるのです。
●その誤りとは「初心者だから安い中古で十分」という考え方です。
「初心者=安い中古」は誤り
●初心者には、高額な性能の高いPCは必要ないという誤った判断が定着しています。
●私は、初心者、熟練者にかかわらず、パソコンで何をしたいのかということを元に機種選定などをする必要があると思っています。「初心者=安い中古」という構図はステレオタイプ(固定観念)による誤った考え方だと思っています。
●確かに自動車なら初心者がいきなり高級乗用車の新車を購入するというのはちょっと・・と誰もが思います。しかし、それは自動車だからであってパソコンにそのまま当てはまるとは言えません。おそらくそのようなイメージからパソコンもそうだと思ってしまうのでしょう。
●たとえば、以前実際にあった話ですが、パソコンでビデオ編集をやりたいと思っているPC初心者がいました。その方はビデオ関係についてはプロ並みの経験がある方で、これまではアナログ機器で編集などを行っていたのです。しかし、デジタル時代になってきたので重い腰を上げてパソコンを購入しようと思い立ったということでした。
●しかしパソコンに自称詳しいという実は詳しくない知人は「初心者には中古の安いパソコンで十分」と言って、「お譲りします」というパソコン実演販売のチラシを見せて企業のリースアップの中古PCをすすめてしまったそうです。
●しかし、その初心者は最近買った新型ビデオカメラでフルHD、60fpsで撮影し、付属ソフトで編集をしたかったのです。さらにはブルーレイも見たいし、Wi-Fiを使って高画質なネット配信動画も見たいと思っている。ところが勧められて買った中古PCに編集ソフトをインストールしようとして・・・できない!カメラで撮った映像をPCで確認・・・できない!ということでパソコンの故障と思い私のところへ連絡があり診断してみることになりました。
●やはり故障ではなく勧められるまま購入した中古パソコンでは、とても処理能力が間に合っていない状況だった・・というのが結論でした。中古とはいえ5万円近く出して購入したパソコンです。使えないとなればゴミを買ったも同然です。
●つまり、パソコンについては初心者でも映像関係ではかなりの心得がある人かもしれません。買ったPCで期待したそれなりのことが出来なければその人にとっては購入した目的が果たせません。初心者だからと言って、周囲が根拠無く短絡的にリースアップ中古で十分だと言って良いものかどうか、これで分かりますね。
PCでしたいことが本当にできるかが問題
●まあ、このような話では周囲の知人が相手のことを思って親切心でアドバイスしているのかは疑わしくなります。初心者の周囲の訳知りにとっては、パソコン師匠である自分のパソコンよりも、最新かつ高性能なものを初心者に使われるのは許せないという心の狭さが本音だったりします。そこで「初心者ならこのくらいで良い」ということになるのかもしれません。
●初心者のほうも、そんなに大層なことをするわけじゃないから・・・と言いながら、よくわからずにフルHDや4kの動画編集したいと言います。そのような使い方は大層な使い方ですからやはり最新の性能が高いパソコンが必要になります。
●YouTubeの視聴を楽しみにして買ったリースアップ中古PCが、性能が低すぎて使い始めから動画がコマ送り状態になったり全画面モードではカクカクする、止まる・・・という相談がサポート事例で実際にありました。
●目的の機能を使いたいということで購入したはずなのに、最初から何の役にも立たない・・ということになれば、中古とはいえ何万円もの出費したわけですからそれをドブに捨てたも同然となってしまうわけです。最初からちゃんとしたものを買えばよかった・・・という結果になります。
●ですから、初心者も、そうでない方も「初心者はこれで十分」という前に、パソコンで「何をしたいのか」ということを軸に考えないといけません。
●「初心者だから○○で良い」という考え方は最のパソコンには非常に実態にそぐわないものとなっていますので、初心者へのアドバイスとしては適切ではないと考えてよいでしょう。
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