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資源化するということはどういうことなのか
●最近ですが、PCリサイクルマークがない古いパソコンの処分を依頼された際に、「パソコンからは金(GOLD)が取れるそうだから、処分費はそれで充当できるはずなので無料で回収してください・・・」と言われてびっくりしたことがあります。
●これはニュースやテレビ番組、YouTubeなどの影響によるものだと思われます。パソコンや携帯電話などのIT関連機器には金(GOLD)やその他の希少金属などが使用されていて「宝の山」だ・・という話題を定期的にやっているようです。都市部ではその数も膨大となるため「都市鉱山」とも呼ばれているそうです。
●日本では、資源回収プラント工場が各所にあって基板や回路などをそこで破砕処理し、整った設備で抽出して資源化しています。しかし、これはダンプカー何台分とか運搬船丸ごとと言う単位での話しです。
●プラント工場は総工費何億、何十億円も掛けて作られています。そこに毎日絶えず何トンもの資源化廃棄物が入ってきて年間でようやく採算がとれるか取れないかと言うことになります。
●パソコンショップへ持ち込まれる廃棄パソコンが仮に月間100台あったとしても、ショップ内で実際に資源化処理することはありません。そんなことをしているとほとんど分解手間や輸送のコストが上回ってしまい、儲かるなどというようなレベルの話にはならないからです。
※CPUの端子に使用されている金端子。数は多いけれども使用量はわずか。ショップではがして売るレベルにはならない。
資源化と一口に言うけれども
●確かに、途上国にはそのような廃棄物が世界各国から集まり、いろいろな金属を取り出して資源化しているそうです。しかし、ほとんどが人海戦術による手作業で、粗末な設備や道具を使って行われていて、抽出に必要となる劇薬や化学物質、作業工程で発生する汚染物質への対策を施すことはなく、汚染物質まみれになりながら行っているのが現状です。
●それでも儲けというレベルにはならないそうで、生活の足しになるくらいだそうです。でも結局、有害物質などで体を壊して医療費がかさんでしまうパターンも多いということで、採算が取れるどころではなく命の危険がある話になっています。
●以下にその実態を示す資料を参考までにリンクしておきます。
WIRED
途上国の貧しき人々が生きる「電子ゴミの墓場」の真実
国環研ニュース 30巻
国際的な流れを意識して、製品中の資源性・有害性物質の適正な管理をめざす
国民生活センター
増え続ける電子ごみ -デジタル化時代、生活は便利になったけど
●ということで、パソコンから金(GOLD)を取り出すというようなことは、適切な環境が整った限られた条件のもとで行われていることなのです。
金(GOLD)は取りたし、命は惜しし
●間違っても、パソコン屋さんが事務所の裏側で営業終了後にゴソゴソとパソコンを解体し基板をバーナーであぶって、ゴホゴホと煙りながら金(Gold)を取るようなことはありません。パソコン屋さんにはそんなヒマはありませんし、採算も取れるはずが無く、第一ガス代がもったい・・・というよりも命が危ないですね。
●PCリサイクルマークがない古いパソコンの処分はどうしても処分費が必要な場合があります。ですから、「金(GOLD)が取れるから儲かってるんでしょ?」というのは全くの誤解です。YouTubeやテレビの情報には惑わされないようにしましょう。
●私の事業の場合では、弊社でパソコンをお買い上げになられた方は、状況によって無料引取りすることがあります。これは、あくまでもサービスの一環として行っていて、決して金(Gold)をとるためではありません。
●パソコンの処分については私の以前のコラムが参考になりますのでご一読ください。
注意しておきたいパソコンの処分方法とデータ消去
https://mbp-japan.com/saga/pc-pro/column/4005324/
あんしんパソコン相談室
http://www.kumin.ne.jp/kiw