共同住宅の「宅配ボックス」設置部分の「容積率」緩和を徹底化
「不動産経済研究所」の発表によると、8月の首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県)のマンション発売戸数は、前年同月比49.1%減の2110戸となった模様です。
マイナスは7カ月連続で、49.1%という減少幅は、「リーマン・ショック」があった2008年9月の53.3%減以来で、5年11カ月ぶりの大幅減であり、前月比でも50.0%の減少となっています。
昨年は、消費税増税前の駆け込み需要(9月末までに契約すれば5%の消費税が適用)などから特に供給が増え、その反動減が大きく出たようです。
地域別の発売戸数の前年同月比の増減率は、「東京23区」が49.9%減、「神奈川県」が74.4%減、「千葉県」が71.5%減、「埼玉県」が9.6%減ですが、「23区以外の東京都内」は55.0%増となっています。
また、売れ行きを示すその月に新規供給されたマンションの契約率である「初月契約率」の平均は69.6%と、昨年1月以来1年7カ月ぶりに好不調の目安とされる70%を割り込んでいます。
8月は例年お盆休みがあることなどから発売戸数は低調ですが、今年は新規の大型人気物件の供給がなく、月間契約率も低調になったと見られています。
1戸当たりの平均販売価格は5685万円で、前年同月比18.5%増の889万円上昇しています。
人手不足や資材費の高騰などコスト高の中、業者が供給を見合わせ新規物件の発売が遅れつつあるため、9月の発売戸数についても3000戸と引き続き前年同月の5970戸と比べほぼ半減するといいます。
なお、近畿圏の8月のマンション発売戸数も1217戸と、前年同月を39.0%下回り、9カ月連続の減少となったようです。
2014年の首都圏における発売戸数の見通しに関しては、7月の発売戸数の発表とあわせて、従来の5.6万戸から4.6万戸~4.8万戸に下方修正しています。
消費税10%への引き上げに伴い、発売戸数の更なる下方修正、ひいては月間契約率の低下も必然的になってくるものと想定されます。
《2014.09.17:讀賣新聞》
タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所