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コラム
「新開地ガスビル」解体始まる:神戸市
2014年2月27日 公開 / 2020年12月28日更新
神戸市中央区相生町5にある「新開地ガスビル」は、「大阪ガス」から売却され、解体される見通しです。
丸みを帯びた優美な外観が印象的な戦前の名建築で、神戸/新開地のシンボルでしたたが、老朽化と事務所の統廃合により、70年余りの歴史に幕を下ろすとのこと。
跡地にはマンション建設が検討され、周辺住民からは惜しむ声も上がっています。
「新開地ガスビル」は、1937年(昭和12年)、「旧神戸瓦斯」の本社として建設されました。設計者は、神戸で「商船三井ビルディング」や「旧乾邸」などを手掛けた建築家「渡辺節」です。
地上5階、地下1階建てで、延べ床面積4767㎡で、当時としては最先端のステンレス扉の「エレベーター」や、モダンな「らせん階段」などを備えています。
1945年(昭和20年)に「大阪ガス」と合併した後は、同社の事業部として使われ、1階は「大型厨房機器」のショールームとして利用され、名建築を生かしたクラシックコンサートも開催されていました。また、「阪神・淡路大震災」でも大きな被害は被っていません。
最近はリビング事業部や料金収納、保守点検の子会社などが入り、約220人が働いていたといいますが、老朽化などに伴い業務を停止し、神戸市中央区北本町通の葺合事務所に移転したそうです。
寂しくも、「モダニズム建築」がまた一つ幕を閉じようとしています。
《讀賣新聞14.02.22夕刊》
タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所
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