「豊中えびす祭」:服部天神宮
老朽化対策関連で、国土交通省が「老朽化対策の推進」に2052億円を計上し、使い道を「インフラ」の点検や耐震化に限定して創設された自治体向けの「防災・安全交付金」は、計1兆5000億円余りに上ります。
「インフラ」の老朽化対策の予算は大幅に増額ざれましたが、それでも財源に対する不安は解消されていません。高度成長期に大量に建設された「インフラ」が一斉に老朽化するインパクトは甚大で、特に無料の一般道については、【米国がガソリン税の増税で1980年代の荒廃を乗り切ったように、受益者負担による維持補修用の財源を設けるべきだ】といった声も上がっているようです。
もう1つ問題視されているのは、予算で老朽化対策費が増えても、それを効率的に使っていこうとする姿勢が政府や官庁に希薄な点。
また、大改修時代を迎えるにあたって財源不足とともに深刻なのは、市町村を中心に「橋」「トンネル」「下水道」といった「インフラ」に詳しい技術職員が圧倒的に不足していることです。今は技術職員を豊富に抱える東京都などでも、団塊の世代が次々と退職していく一方で、新規採用は抑制され、将来の技術職員不足が危惧されています。
老朽化先進国の欧米諸国が失敗を重ねながら民間活用を推進する理由の1つも、技術職は不足にあるとのこと。
この難題が解決し、次世代に上手くつながって欲しいものです。
《日経ビジネス2013.2.11》
タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所