「外資系高級ホテル」続々と進出:「京都」
《讀賣新聞2013年1月20日》に、【「りんくうゲートタワービル」が香港に拠点を置く英国バミューダ籍の不動産投資会社「新龍国際」グループに約30億円で買収】との記事がありました。
時代は急ぎ足で変化し、《リスク》は増すばかりです。より早く《リスク》の低減化を考える必要があります。
バブル経済期に造成された「りんくうタウン」。バブル崩壊へと傾いた1992年頃には関西財界(住友グループ・日本生命・サントリーなど)や三井不動産・伊藤忠商事などが計画した「りんくうタウン」での高層ビル建設計画は全て頓挫しました。大阪府主体で着工された「りんくうゲートタワービル」が、竣工した唯一の物件となります。当初は「関空連絡道路」を跨ぐという、名前の通りゲートを模したツインビルとして計画されていましたが、片棟(北側)のみの建築です。
交通網は充実していたものの、大阪市内からほど遠いためオフィスは空室が目立ち、賃料収入が低調で開業以来毎年赤字の状態が続いたため、1999年頃からは「パスポートセンター」や「大阪府の事務所」を入居させ、賃料収入を下支えする策が行われました。
西日本で最も高層な建築物が売りで、地域最大規模のキャパシティを誇るホテルも累積赤字を膨らませ、2005年1月にホテル経営会社である「ゲートタワーホテル社」が特別清算(負債額77億円)。その親会社で債権の連帯保証を抱えていた「りんくうゲートタワービル」社は同年4月に会社更生法の適用を申請しました。負債額は約463億円(累積赤字は2004年度で約623億円)。その後、「新生銀行」と「ケネディクス」の企業連合がスポンサーとなり、45億円という総工費・負債額の10%未満の価格でビルが売却されました。
タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所