赤字や低利益のスーパーマーケットが『一番に取るべき行動』とは コンサルティングの実践事例から
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スーパーマーケットの経営において「生産性向上」は、売上と利益を伸ばし、持続的な成長を実現するための鍵です。
特に昨今の人手不足や競争の激化により、効率的な運営がますます重要になっきています。
その生産性向上をシンプルに考え、行動に移すための考え方が次の方程式です。
成果を拡大させる方程式= 能力 × 仕事の量 × 仕事の仕方
これをスーパーマーケットの運営にどう活用するか、具体的に見ていきましょう。
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1.能力の向上
スタッフの能力が直接的に業務の質と生産性に影響を与えます。
ここでいう「能力」とは、接客スキルや商品知識、効率的なレジ対応や品出しの技術など、日々の業務を「簡単に、楽に、よりスムーズに」するスキルのことです。
■ 具体的なアプローチ
①教育プログラム
商品知識、売り場管理のポイント、接客マナーなど、定期的な研修を通じてスタッフの能力を高めましょう。
②役割分担の明確化
各スタッフの得意分野を見極め、適切な分担(配置)を行うことで、その人の能力が発揮されやすくなります。
結果として、業務が効率化され、顧客満足度の向上や売上の増加が期待できます。
2.仕事の量を増やす
「仕事の量」とは、スーパーの来客数や売上など、成果を拡大するための量です。来店客が増えれば売上も増えますが、そのためにはマーチャンダイジングやマーケティング戦略が重要です。
■ 具体的なアプローチ
①目標に合わせたプロモーション
<例>家庭の健康に関心が高いお客様に「無添加やオーガニック食品」など、ニーズに合った商品を取りそろえ提供しましょう。
②デジタルマーケティング
<例>SNSやWebサイトで、お店や商品などの付加価値情報を発信し、ファンを増やすのも効果的です。
仕事の量が増えると、自然と売上や利益が上がりやすくなります。
3.仕事の仕方の工夫
「仕事の仕方」とは、業務をどのように行うか、いかに効率的に行うかということです。
スーパーマーケットの業務は多岐にわたるため、作業プロセスを見直すことで、無駄を省き、効率を高めることが可能です。そのことによって、独自性の確率や顧客満足度の向上のための仕事の量を増やすことが出来ます。
■ 具体的なアプローチ
①作業プロセスの見直し
商品の補充、レジ業務、掃除など、日常的な作業の流れを一つ一つ確認し、ムダを省く工夫を行いましょう。少しやり方を変えるだけでも、作業効率が大きく改善されます。
②ITシステム(DX)の活用
在庫管理やデータ(顧客や販売、商品など)の管理にITシステムを導入し、作業の見える化、自動化・省力化を進め、ミスの防止や時間の大幅な削減が期待できます。
③外部の意見を取り入れる
顧客や外部の専門家からの意見を受け入れ、柔軟に改善策を取り入れることも重要です。視点が変わることで、予想外の改善ポイントが見つかることもあります。
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終わり
「能力 × 仕事の量 × 仕事の仕方」という方程式は、単純ながらも非常に強力な生産性向上のフレームワークです。
どれか一つだけが優れていても、また、どれか一つが劣っていれば、生産性は最大化されません。バランスをよく改善していくことが成果を拡大させる鍵です。
この方式を実際に取り入れて、スタッフとともに改善に取り組み、会社の成長をしっかりと確保していきましょう。