人手不足が小売業を変える!小売業が取り組むべき改善策【ダイヤモンド・チェーンストア215原稿】
10月1日から、消費税率が10%に上がりました。
中小企業のスーパーマーケットの多くでは、キャッシュレス対応により、5%のポイント還元が実施され、限定的とは言え、お客を呼び込む絶好のチャンスであると言えます。
しかし、注意が必要です。
5%還元は、中小企業に対する優遇処置であり、20年6月までの時限立法です。
私は、その後に、本当の競争が始まると思っています。
この期間に、どの様に行動するかで、20年7月以降のビジネスの成否を左右することになると考えています。
ですから、そのことを念頭に置いて、戦略的思考で行動することが重要です。
クライアントのオーナー(中小企業)からのお便り
以下に、私のクライアントのオーナーから送られてきた、メールの一部を紹介します。
地方で、複数店舗を展開する企業で、
私が、業務改善のコンサルティングをするようになって、1年ちょっと経ちます。
・・・・・・・・・・クライアントからのメール・・・・・・・・・・・・・・・・
キャッシュレス5%還元の影響なのか?台風19号ハギビスの影響なのか?3日連続で客数が増えて、売上も上向きになっています。安部政権サマサマです。
しかし、それは逆に言うと、今まで価格から逃げてきたことで多くのお客様を競合店に奪われていたということを意味します。やっぱり価格は大事なんだなぁ。規模が小さいからという理由で価格から逃げず、価格とちゃんと向き合おうと改めて思いました。
そのありがたいキャッシュレス5%還元制度は永遠には続きません。9ヶ月限り、もしくは予算消化時点で早めに終了するともいわれています。いずれは元の状態に戻るわけです。なので、キャッシュレス5%還元で売上が急に良くなったからと言って調子になったらダメです。元にもどったら急に売上が落ちることを肝に銘じないといけません。
「ありがたいなぁ」という気持ちを忘れずに、来店してくださるお客様に喜んでもらってまた来ていただけるような商いをしてほしいです。
その為にも、新谷先生の指導にある繁盛店基本4原則の徹底をおねがいします。
①圧倒的な鮮度
②クリンリネス
③笑顔での接客
④欠品がない
客数、売上が上がっている時こそ、愚直に基本4原則を徹底することで、キャッシュレス5%還元の制度が終了した後も、きっと多くのお客様が当店に定着されると思います。
そして、キャッシュレス5%還元の期間中、生産性を高め、グロサリーは価格でドラッグストアに対抗できる体質にすこしでも近づけていきたいです。
ですから、キャッシュレス5%還元の期間中、競争力がついたからと言ってNBの価格をあげるつもりはありません。逆に上がった粗利高の3分の1をお客様に還元したいです。つまり値下げ原資に還元をすべきだと思います。値下げ原資は戦略的に使って、NBのエブリデーロープライスに活用してほしいです。
尚且つ、キャッシュレス5%還元の期間中に計画的にチラシを少なくして、浮いた原資もグロサリーのEDLPに投入していくことをこの5%還元期間中にすべきかもしれません。
・・・・・・・・・・以下省略・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今が重要な時。胡坐をかくな⁉
戦術の使い回しで、目先の売り上げだけを追っていてはいけません。
今こそ、戦略的思考で、「何をすべきか」「お客に何を伝えるべきか」をはっきり決めて、戦略設定と、その目標設定を行い、確実に稼げる会社にするために、業務全体の見直し(改善)を行うべきです。
ここに紹介したオーナーは、業務改善を行うことにより、「営業利益や生産性を高めることの意味」を正しく理解してくれています。
現場での指導においても、一回も欠かさず、私に付きっ切りで、現場のスタッフと一緒に行動してくれています。
そして、売上が上がりにくい時代の中で、「何をして、何をやめるか」を理解してくれています。
そして、その行動によって、確実に生産性のアップを実現してきています。
差別化戦略と中立化戦略と生産性の向上
戦略と言うと、ピンとこない人もいると思います。
要するに、商勢圏の中での、ターゲット(どのような人に)を設定して、自店のポジショニング(独自の立ち位置決める)を行い、競合店とどう戦うかを決定することです。
その時に、知っておいていただくと良いのが、下のフレームワークです。
解説を見ていただく通りなのですが、要するに、
差別化戦略は、自店しかない、または、「自店が圧倒的に強いものを作る」ということです。
そして、それが、「お客の高い支持を得る」ことを実現するのです。
中立化戦略は、謙虚に素直に、「自店が競合店に劣る部分」を見つけて、改善して、追いつくことです。
特に、お客の関心ごとについては、スピードを持って改善することは効果的と言えます。
生産性の向上は、粗利益率や売価を下げても、十分に「儲けが出る体質と仕組み」を作ることです。
このことを理解して、そのための行動計画を立て、確実に一つずつ改善行動を実施するのです。
チャンスを生かせ‼
5%還元の恩恵を受けて、売上が上がったからと言って、浮かれていてはいけません。
先ほど申し上げた通り、今の絶好のチャンスを生かして、体質改善を実行すべきです。
重要なことは、営業利益の拡大であり、その体質に持っていくことです。
大きくは、オペレーション全体の改善と、実践的マーケティング力をアップさせることです。
オペレーション力は、在庫改善や作業全体の無駄をなくすことが、基本となります。
そして、作業者のスキルアップをすることによって、作業処理能力を高めます。
実践的マーケティングは、「売れてしまう仕組みを作る」と考えてください。
これには、戦略戦術にわたり多くの手法があります。
まずは、コンセプトに沿って、自社の商品やサービスについて、品質や味、提供方法などについて、再確認をすべきです。
次に、
①客数を増やすこと
②単価を増やすこと
③来店回数をふやすこと
について、改善事項を洗い出し、具体的に取り組む内容を決めると良いでしょう。
そして、売場においては、POPや試食販売など、お客に直接的に訴えて、買い上げ率を高めるための技術の向上をはかることです。
プロのアドバイスを得ることが早道
お奨めすることは、専門家の指導を仰ぐことです。
専門的な知識や実績がある人に聞くことによって、社内では気付いていない問題点と、その改善方法を教えてもらうことで、改善のスピードを飛躍的に上げることが可能になると思います。
「社内で取組み、多くの時間と労力を費やして、結果的に大した効果が出ない」ということの事例が多くあります。
お金は掛かりますが、費用対効果を考えれば、結果的に安上がりで、今後の大きなリターンが期待できます。
今後益々厳しくなる競争の時代は、ソフト面に対する(教育)投資は、とても重要です。
もし、あなたが、
生産性を上げて、確実に業績を向上させたい時は、是非、サミットリテイリングセンターへご連絡ください。
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