『マージン・ミックス』、ほとんどの人が知らない戦略的・活用術【商人舎magazine7月号】原稿
記事のタイトルを見て、商売をしていているのに、「売上を追わない」とは、どういうことかと不思議に思われる方も多いでしょう。
スーパーマーケットという業態は、売上が伸びにくくなっています。
ドラッグストアやコンビニエンスストアなど、スーパーマーケット同士の競争ではなく、業態を超えた競争。
そして、少子高齢化、人口減少と、商環境も大きく変化しています。
この様な中で、単に前年の売上を追っているとどういうことになるか。
殆どの場合、前年の売上を上回ることは無く、特売などで上回ったとしても、粗利益が大幅に低下してしまうことが予想できます。
また仮に、上回ったとしても、一時的な結果となるでしょう。
商環境が変化し、その先も更に改善のめどが立たないのですから、戦略を変えなければなりません。
ビジネスの目的は何か?
ビジネスを遣っている以上、儲けを出さなければなりません。
そのためには、粗利益を拡大すること。
そして、コストを下げること。
この二つを真剣に考えて、改善行動を取ることが重要です。
ムリに売上を追うということは、粗利益率を低下させて、場合によっては、人件費などの経費を高めてしまう結果になってしまいます。
特に戦略の無い、短期的な特売などは、絶対にやるべきではありません。
儲かっていなければ、給料は上げられない!
上述したように、ビジネスは、利益を出さなければ、それ自体継続することが出来なくなってしまいます。
適正な利益が出なければ、従業員の給与をまともに払うことが出来なくなります。
しかし、法的には、最低時給が上がるわけですから、粗利益を拡大出来なければ、確実に営業利益の低下を招くことになります。
また、給与をアップすることが出来なければ、良い人財の採用も難しくなり、現状いる従業員の定着率も低下する方向に向かいます。
粗利益率をアップさせることを考える
売上が上がりにくい。完全に下がっていく。ということが解っていれば、粗利益率を上げることと、経費率を下げる必要があることは、新入社員でも理解できることです。
しかし、現実的に、その方向で戦略変更を行っている会社は、決して多くないように思います。
また、コモディティ(一般大衆品)の比率が高い店舗は、商品政策の見直しを行うか、徹底したローコストオペレーションを確立する必要があります。
どちらにしても、戦略の転換を明確に打ち出し、行動することが必要です。
お客の満足=利益
お客の立場で考えた時に、満足の定義をどこに置くかということが重要です。
「価格の安さ」なのか、「商品やサービスの価値」なのか、どちらかに焦点を当てて、考えるべきです。
更に、戦略的には、マージンミックスを取り入れ、この二つをカテゴリー別に展開することも可能です。
但し、ここで言うマージンミックスとは、粗利益率のことでは無く、営業利益率の相乗積のことです。
そして、低価格と言っても、「安かろう、悪かろう」では、話になりません。もう、そのような商売の時代は、とっくの昔に終わっています。
お客と店が、Win-Winの関係を築くためには、
「良いものが安い」ことと、「ローコストオペレーション」がセットになっている必要があります。
また、価値を追及するほうは、多くの方向性が見えて来ます。が、注意も必要です。
それは、ハイコストになりやすいことです。
仕入れ原価が上がることや、商品開発や商品化、商品知識教育やプロモーション計画など、多くの人時投入と、資金投資が必要になることを理解している必要があります。
ですから、粗利益率を高く設定する必要があります。
そのためには、「競合店に無い商品やサービスを提供する」という、差別化戦略を念頭に置いて行動することが求められます。
あまり難しく考える必要はありませんが、「お客が納得して買う」行動を実現するためには、POPや試食販売などの「お客に伝える努力」は、必要になります。
これ無くして、差別化戦略は成り立ちません。
また、忘れてはいけないことは、差別化戦略に於いても、生産性の向上(ローコストオペレーション)は絶対不可欠であるということです。
そのことによって、営業利益が最大化する方向に向かいます。
売上は、追うものでは無く、付いてくるもの
戦略もなく、安く売るから、ビジネスが成り立たなくなるのです。
「価格の安さ」を追及するにしても、「商品やサービスの価値」を追及するにしても、先述した行動を確実に実行する必要があります。
それがプロセスとして伴えば、お客の支持を得て、売上は付いてくるものです。
決して、結果だけを追ってはいけません。
そして、
①何処よりも新鮮あること。
②美味しく商品が揃っていること。
③欠品が無いこと。
④クリンリネスが整えられていること。
⑤気遣いのある対応をしてくれる従業員がいるお店であること。
これらのレベルを常に意識することが、繁盛するお店になる重要な原則になります。
価格は、相対的価値に対して、適切であれば良いのです。ここがとても重要なことなのです。
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