「私たちの今のやり方では、うまく行きせん」

新谷千里

新谷千里

テーマ:スーパーの業務改善

「開店時の欠品はありませんか?」という、私からの質問に対して、「人が足りなくて、出来ていません」と、クライアントのあるチーフは答えました。

人手が足りないから、作業が進まず、「開店時100%の品ぞろえは、無理です」ということです。チーフは、サボってはいないと思います。人柄もまじめです。

問題なのは、今まで会社側もそれを「しょうがない」と、容認していることです。
こう言うことを当たり前と考えていると、将来取り返しのつかないことになります。

この場合正確には、「私たちの今のやり方では、うまく出来ません」と言うことです。
今の方法、手段では、良い結果は出せない。出てこないということを理解しなければなりません。
そして、この一つ事例は、会社の全ての業務、作業についても言えることです。

意地悪を言っているわけではなく、今現在、望むような結果が出ていないということは、今のやり方を変えなければならないということです。

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業績が低迷している会社は、ここに気付かなければなりません。
「今のやり方では、うまく行かない」ということを、です。

開店時100%の品揃えは、お客様への約束

そもそも、開店時に欠品が有るということは、お客との約束を守れていないということになります。

開店間もなく来てくれるお客は、お店のファンです。顧客生涯価値も高いと考えられます。
そのファンの期待を裏切ってしまっていると言うことは、大問題です。
お客は、まともな買い物ができないのですから。

また、このことは、業績の低迷している会社に多く見られると、私は感じています。
売上を上げたいのに、上げる必要があるのに、このような基本的なことが出来ていない。そのことを重要視していないのです。

だから、お客の足が遠のき、他店に行ってしまうのです。

どうしたら出来るか?」でアイデアが出る

「どうしたら出来るか?」を考えることから始めれば、簡単に幾つかのアイデアが出てくるものです。
「出来ない」と考えた時点で、思考能力は停止してしまいます。

 A.「だから、出来ません」チーム
  ①始から、達成する気がない
  ②開店時は、欠品だらけ
  ③競合店と比べてサービス・レベルが相対的に低い 

 B.「どうしたら出来るか」チーム
  ①何とかしようと前向きに考える
  ②出来ることを、リスト化する
  ③優先順位を付けて実施する
  ④徐々に、100%品揃え達成できる
  ⑤ピーク前に、100%ボリューム陳列達成できる
  ⑥開店15分前に、100%品揃え達成できる
  ⑦開店15分前に、100%ボリューム陳列達成できる
  ⑧余った時間を、推奨販売や試食販売に活用する
  ⑨全員の意識とスキルが向上する

以上の事例の様に、最初にどう考えるかで、その後のプロセスが大きく変わってしまいます。
業績に多な差が出てくることになります。

Bチームの様に、「どうしたら出来ますか」という発想で考え、行動していれば協力者も出てくるものです。
また、どうしても解らないことが出てきた場合、「人に聞く」と言う行動もとることが出来ます。

時間の経過と共に、更に業績は拡大することになります。

「出来ないこと」を考えても、何の解決策にもなりません。時間の無駄です。
「どうしたら出来るか」を考えるようにしましょう。俄然仕事が、面白くなってきます。
仕事が面白くなれば、生産性が上がります。

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新谷千里
専門家

新谷千里(経営コンサルタント)

有限会社サミットリテイリングセンター

100社以上の業績向上を実現した業務改善のプロ。売れてしまう実践的マーケティングと作業改善、そしてコスト削減。他では教えてくれない理論と実地指導で、競争の厳しい時代に確実に営業利益を向上させます。

新谷千里プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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