クリスマスの売上を2倍にする方法・マンネリ売場が変われば粗利益も2倍! 実践的マーケティングで効果を高める方法
あなたのお店の『2015年年末商戦』の実績は、満足のいく内容だったでしょうか。
「在庫もほぼ計画どおりで、売上予算を達成し、特に粗利益はかなり良い実績を残せた」でしょうか。
それとも、
「全体的に、思ったような売れ行きではなく、売上粗利ともに予算を切って課題が多く残った」のでしょうか。
それとも・・・。
ドラッグストアやコンビニエンスストアなど、業態を超えた競争でのパイの奪い合い。
先進企業の高度化する品揃えやサービスの攻勢。
少子化や過疎化のなどによる需要の縮小。
など、多くの課題を抱えての中での年末商戦。
そして、クリスマスなど、年々顧客が要求するニーズも高度化し、それに答えることが出来なければ、集客力は低下し、売上は徐々に低下します。
スーパーマーケットに於いては、盆商戦と年末年始商戦は、大きな売上を稼ぐ最も重要な時期です。
厳しい商圏環境の中で、自分のお店の売上と利益をどう上げていくのか。
その手立て(販売戦略)の一つとして販売計画の立て方をお伝えします。
業績をアップさせる、販売計画の立て方
あなたは、年末年始の販売計画は何時立てているでしょうか?
私は、年末年始の商戦が終わった、1月中に計画を立ててもらっています。
それは、
良くも悪くも行動の結果が出たすぐで、記憶がハッキリと残っていて、一番正確で効果的な、計画が立てられるからです。
反省で終わるのではなく、「今年は、どうするか」が大事なのです。
特に、「良かった」や「もう一つだった」という様な抽象的な表現では、何の役にも立ちません。数値や写真、イラストなど具体的に4W1Hで書きあげます。
成功したことについては、「もっと良い実績を出すためにはどうしたらいいのか」
失敗したことについては、「何が原因だったのか。何を変えたらいいのか」
という様に、記憶が確かなうちに、出来るだけ具体的に情報として、作成作業に当たります。
高業績を出すには、マーケティングの基本である顧客視点で考えて、行動することが重要です。
マーケティングの基本とは、
1.仮説を立てる
2.立てた仮説に基づいて、計画を実行する
3.実行したあと、深くデータ解析をする
4.解析をもとに、再び仮設を立てる
そして、1から4について、スケジュールを立て、適時繰り返し実行するのです。
顧客視点のない3の分析と再仮説の設定が出来ない人(経験値がない人)は、永遠にマーケティングの力がアップしません。
効果的な方法とツール
どうして成功したか(失敗したか)を徹底して分析する。
そして、データとして持つ(出来るだけ定量データで)ことが必須です。
その為には、POSシステムのベストレポート(日別、期間)や企画管理レポートなどや、写真(売場や商品など)などの定量データと、数値には表せない定性データ(気付き、発見、アイデアなど)に分けて具体的に4W1Hでまとめ揚げることが、効果を生む計画書につながります。
計画書をまとめるポイントとしては、「誰が見ても解る」ということが重要です。
作成した本人しか解らなければ、未完成品であると考えてください。
売場のあるべき形から逆算して考える
結果を出すのは売場です。如何にお客様にとって、「買い易い売場か」が重要です。
ですから、商品計画だけではなく、売場づくりに重点を置いて考えることが、ムダの少ない計画づくりになります。
作成後、時間をおいて、再度計画の細部を確認し、効果を最大化するために加筆、修正を繰り返し行います。
以下に一例を揚げておきます。
【レイアウト計画】
1.売場の平面図に、用途関連別にゾーニングを行い、対象アイテムを配置する。
2.関連別の売上実績(予算)を表示する
※注1 「このレイアウトがベストか?」を問いただすこと。
【販売展開計画】
1.用途関連別に、対象アイテム(SKU)をくくる(左部分)
2.日別・曜日別に単品別の販売数予算を入力する
3.用途関連別の売上高予算を入力する
4.数値で表せない訂正データを具体的に4W1Hで記入する
5.プロモーション計画を記入する
※注1: 商品、人、プロモーションなどについて、「もうやれることは無いか?」を問いただすこと
※注2: 「もっとこうしたら良かった・・・」について、具体的に実行計画を落とし込むこと
ドツボにはまったチーフが、2年目好業績を達成した
私のクライアントが、コンサルティング2年目に好業績を叩き出しました。
2年前は、年末の在庫も適正ではなく、売上予算も達成できず、当然のこととして、大きく粗利益を落とすという状態でした。
指導半年までは、なかなか行動を変えられず、低い業績に目立った変化もなかった青果部門のチーフです。部下の指導も出来ず、チームのまとまりも今ひとつ。
それが、2年目の15年の年末商戦、高業績を叩き出したのです。
競合店も近くに出店し、正社員の数も1人減っているのに・・・、です。
その大きな要因は、原理原則、基本の理解とムダのない正しい行動にあります。
そして、良い結果を出し続けるためには、この販売展開計画のような仕組みを作ることと、それを日々進化させていくことが重要です。進化できないお店は、退化していることと同じなのです。
今なら、まだ十分間に合います。
2016年の年末商戦の販売展開計画を今月中に作り上げましょう。
もっとお客様に喜んでもらえる、商品やサービスを提供できる売場をつくるために。
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