親族後見人でなく、専門職後見人が選任される場合 ~☆成年後見 vol.8①☆~
こんにちは、司法書士佐井惠子です。
高齢のご婦人と、見守り契約を締結しています。
見守り契約は、ホームドクター(ホームローヤー)のようなものですが、
財産管理や法律問題をメインに、日々の生活についても相談やアドバイスをしながら、
ご本人の判断能力の衰えが見えたときは、
速やかに任意後見人として、ご本人の生活を支える仕事に繋げていくことを目的としています。
そのご婦人が、おしゃべりの中で、ある市役所固定資産税課からお問い合わせがあったとか。
良く聞いてみると、全く付き合いのない、亡き叔母様所有不動産の固定資産税を払ってもらえるかという内容。
今回は、自分で相続する気持ちはないと市役所の担当者に返事したので、解決したものの、
市役所の方が、ご自分を探し出したことに、驚いたということを仰りたかったようですが、
ちょっと待って下さい!
お付き合いがなかっただけに、財産を相続するだけならまだしも、
固定資産税以外に、債務が残っているかどうか、見当がつきません。
聞けば、ご自身は、何も相続しようとは思っていないということですので、
それなら、相続放棄をしておきましょうということになりました。
念のため、市役所に電話をして、ことの経緯を確認し、
高齢でもありますので、遠い地にある不動産を管理することもできませんし、
固定資産税を納付すればいいのですが、他に債務があっても困ります。
申し訳ありませんが、相続放棄をすることにしますとお伝えしました。
相続放棄は、自分が相続人となったと知ってから3か月以内に、家庭裁判所に申立する必要があります。
具体的には、市役所からの連絡を受け取ったときから3か月をカウントします。
良く、「お変わりないですか?」とか、言いますが、
これだけで、その間の様々な出来事を話せる人って、少ないでしょうね。
その理由は、色々とありすぎて、あるいは、何が重要な問題かを整理するのも難しいため。
もう少し、具体的な質問に変えてみてはいかがでしょうか。
例えば、どこか、役所から電話や連絡はありませんでしたか?
誰か、普段と違った人が訪ねて来ませんでしたか?
投資話しや、何か新しい物、買いましたか?等々。
その方が、思いだしやすいし、応えやすいですよね。
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お身内に、判断力に不安の出てきている方。
親族後見人や市民後見人をなさっている方。
成年後見人の申立をしようと思っている方。
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司法書士佐井惠子
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