成年後見人の印鑑は個人の実印?それとも職印? ☆成年後見vol.8⑪☆
こんにちは、司法書士佐井惠子です。
「絶対に、家がいい。近所には、知った人が大勢いて、私、ここで十分。」から、
「ここ(特別養護老人ホーム)にいていいの?みんな親切で優しいし、夜も安心。」
と、気持ちが変わった正確な理由はわかりませんが、
施設の新しさといったハード面より、お世話をして下さる方のソフト面が、大きかったようです。
昨年の夏から、成年後見人となり、一人暮らしのサポートをしてきました。
住居が一階であれば、もう少し頑張れたと思うのですが、
残念ながら、エレベーターのない4階に長年暮らしていらっしゃいました。
そこで、特別養護老人ホームに入ってもらおうと、先ずはグループホームに昼間通い、
お風呂にも入って、慣れていった上で、ショートステイを体験。
ところが、結果は散々でした。
入所している方が、高齢者ばっかり!夜、職員の方が巡回していると知って、不用心!プライバシーがない、等々。
「困ったなあ。このままお正月を自宅で迎えてもらうのも心配。」という介護支援専門員さんのつぶやき。
自宅で最後まで暮らしたいという気持ちには、共感します。
多くの場合、一人暮らしを貫けなくなる理由は、まわりの状況の変化が大きいと思います。
ここまで頑張って来られたのは、まわりの親切な方、お友達が頑張って下さったからこそ。
成年後見人をつけようとなったのも、そろそろ限界になってきていることも一因でしょう。
はっきりとしているのは、今の住環境では危険すぎること。
その内、外に出られなくなってしまいます。
どこで生活するかは、成年後見人が決断しないといけない仕事です。
そこで、次に申込みをしたところが、先の施設よりはずっと古い建物の特別養護老人ホームでした。
気に入ってもらえることを祈りつつ、翌日には、帰ってきましたとの連絡が入るか?
次の日は?と、心配しながら報告を待っていました。
すると、「お正月もここにいていいの?」と、なって、「ずっといていいの?」になり、
なんと、ご本人も納得で、正式に施設に移ることとなりました。
自宅か、施設か。自宅がいいけど、施設でもいい。ということかも知れません。
それでも、「ここの方が安心。」と言ってもらえて、良かったです。
施設との契約は、後見人の仕事です。
結局、入所契約までに、3週間ほど、ショートステイでお世話になりましたので、
その間に、職員の皆さんが、ご本人と関わっていただけていたので、大変スムーズに運びました。
朝の9時前に入って、重要事項説明書・入所契約の締結。
管理栄養士さんから、食事の説明を受け、機能訓練指導員さんからの説明を受け、要望を話し、
介護支援専門員さんからは、施設での暮らし全般について、また、こちらからの情報提供をして、
11時に、入所に関わるあれこれが終了しました。
これから施設に、毎月、面会に行くことになります。
司法書士佐井惠子
http://sai-shihou.jp