社訓を定款の前文に入れた社長の覚悟 ☆企業法務vol.3⑯☆
こんにちは、司法書士佐井惠子です。
「企業理念」といえば、定款自治が広く認められた会社法施行より以前から、
「株式会社エーザイ」が、定款に「企業理念」を掲げていたことが話題になりました。
定款に積極的な価値を見いだし経営に活かす視点が、
「定款自治」の考えを先取りするものと評価されました。
エーザイの姿勢は、進んでいます。
なぜかと言えば、「企業理念」を定款に入れていること。
さらに、その定款を全文、ホームページに公開していることです。
定款に「企業理念」を入れるということは、どういう意味?
理念を、役員や社員が決めているだけではなく、株主も、それを支持しているということです。
しかも会社法は、定款を本店および支店に備置き、株主または債権者の求めに応じて、
閲覧に供し、あるいは謄抄本を交付しなければならないと定めています。
それを、ホームページに初めからアップしているのです。
確かに、定款をオープンにして、会社には何のデメリットもありません。
エーザイの定款はこちらです。第2条をご覧ください。
(http://www.eisai.co.jp/pdf/ir/stock/articles.pdf)
司法書士佐井惠子
http://sai-shihou.com