テミス通信第58号掲載しました
みなさん、こんにちは。司法書士 佐井惠子です。
自分が亡くなったときに効力が生じる始期付き契約のひとつに、死因贈与契約があります。
契約であるところが、遺贈とは違うところです。
ここでも重要なのが、「執行者」です。
死因贈与の履行が、相続人全員の協力なくして実行できなければ、
中途半端・・・といえば、言い過ぎでしょうか。
不動産登記手続きでいえば、相続人全員の印鑑証明書と実印による押印が必要なわけですので、
快く思っていない相続人が一人でもいたとしたら、スムーズに実行できませんね。
不動産を死因贈与してもらう場合に、
始期付き所有権移転仮登記(始期 ○○の死亡)をしておくことは有効です。
遺言と違い、確実に財産を受け取ることができます。
ここまでは、私文書でも、登記は問題なくできるのですが、
できれば、先々のこと、効力発生の段階になったときを考えて、
公正証書で執行者を指定しておきたいです。
死因贈与のご相談は、効力発生時に想定されること・・・
相続人との関係を伺うことから始まります。
司法書士佐井惠子
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