自宅で暮らし続けるために、保佐人の利用を ☆成年後見vol.11③☆
みなさん、こんにちは。司法書士 佐井惠子です。
今、後見人の郵便物を受け取るのに、とても苦労しています。
後見人の事務所に転送してもらいたいのですが、
ご本人が住んでいなければそれはできないと言われます。
病院や施設に入っている身寄りのないご本人の場合。
後見人就任後、役所関係や年金関係など、
一つ一つ後見人事務所に宛先を変更してもらう手続きをしていきますが、
後見業務スタート時点では、ご本人がどんな取引をして、どんな契約をして・・・と、
ご本人の財産や契約関係を把握するために手探りが続きます。
その点、郵便物は情報の宝庫です。
実際、年に一度の保険金の支払いを促す手紙があって、
そういう保険に入っていることがわかる場合もあります。
住所以外で転送可能なのは、ご本人のいらっしゃる施設や病院。
施設に転送されて、手紙は開封されずに概ね一ヶ月に一度、
他の書類と一緒に後見人事務所に送ってもらっています。
経由する箇所が増えれば、それだけ受け取る時期も遅れますし、紛失の機会も増えてしまいます。
ご本人が郵便を読めるなら、それもいいのですが。
それが難しい場合にまで、「決まりなので、それはできません!後は、施設から転送してもらって下さい。」では、
ご本人の権利を守りきれません。
せっかくの成年後見人制度。
プライバシーもわかりますが、ご本人の不利益を考えると、これって、何とかならないものでしょうか。
司法書士佐井惠子