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コラム
マンション一室から不動産信託
2010年5月30日 公開 / 2011年4月10日更新
信託とは、「信託法」というルールに則って、財産を持っている人が特定の人に、
一定の目的に従って財産の管理・処分等をしてもらう制度です。
改正信託法は、平成19年9月30日に施行されました。
信託といえば、大きな不動産の証券化を思い浮かべてしまいます。
ところが、こん回の事案は、マンションの一室を管理・処分することを目的とした信託の登記でした。
信託会社がテナントを入れ、家賃の中から受益者(今回は委託者と同一人)に配当し、
マンション管理会社や賃借人、その他の第三者との交渉は全て信託会社が当事者としてあたるという内容の契約です。
不動産の管理契約にないメリットは、当該不動産に係るトラブルの解決を「当事者」として信託会社が行うところで、
遠方にお住まいのオーナーさんや、借り主とのトラブルを嫌う上場会社等に需要があります。
信託の対象は不動産に限りません。活用方法も、遺言では解決できない相続問題への対処、
子どもの生活保障を図る福祉的利用、社会貢献のための仕組み等と様々な場面が考えられます。
個人・法人を問わず、便利なツールとして使いこなしたいものです。
司法書士佐井惠子
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