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町屋を改装しカフェやお店に。町屋の活かし方

2016年2月23日 公開 / 2016年3月15日更新

テーマ:町屋のリフォーム

コラムカテゴリ:住宅・建物

町屋を改装してマイホームにする方は昔から多かったのですが、最近では町屋を改装して、販売店をはじめ、レストラン、民宿(ゲストハウス)などを営業する方が多くなっています。ここでは、町屋の改装事例を紹介します。

伝統的な素材と構法で改装されたアイスクリーム屋について

町屋本来の雰囲気を活かしたアイスクリーム屋を紹介します。

伝統的な素材と構法によりアイスクリーム屋に改装されることに決まった2階建ての町屋は、雨漏り防止のために瓦を葺き替え、柱や梁に発生した歪みや傷みの改修などが行なわれました。
また、過去の改修で継がれた柱たちには、数本に通しの添え柱を設置し、屋根の高さで18~20cm程度傾いてしまった大黒柱は、垂直に修正されました。

店舗の肝となるキッチンを走り庭に配置し、キッチンの前にカウンターを設置し、前栽にトイレを設置しました。



2階の中の間をはじめ、次の間、座敷は当時の町屋の造りをそのまま継承し、展示スペースや事務所として活用しているようです。
アイスクリームとクレープを出すこのアイスクリーム屋は、町屋に漂う落ち着いた雰囲気の中でお食事などが楽しめるとお客さんに好評だそうです。

京町家を改装した民宿(ゲストハウス)について

観光都市・京都では、京町家を改修して民宿(ゲストハウス)にすることは多いです。
ただ、用途変更をはじめ、消防法令の適合、旅館業法の営業許可など町屋を民宿(ゲストハウス)にするためには、高いハードルがあります。

このハードルを意識しながらの改修工事となり苦労が伴いますが、ご紹介する町屋は2階建ての主屋と南側にある平屋の住まい、東側にある平屋と巽蔵などからなります。
明治20~30年に建設されたと思われるこの町屋は、100年余の年月の間、何度も何度も繰り返された改修の跡がありました。



当時、補足材で補正された壁や天井は、湾曲などが発生しており、揚げ前や歪み突きといった作業で改修されました。
100年余の年月によって、床組や大壁は白アリの食害に遭ってしまい、改修には時間や手間がかかりました。
改修後のもっともハードルが高い営業許可も取得することもできて、晴れて、民宿(ゲストハウス)の営業をスタートされたそうです。

京町家を改装したレストランについて

京町家で営業しているあるレストランの改装のポイントは、天井、厨房、客室、廊下でした。
本来の天井や客室を活かしつつ改修し、落ち着いた雰囲気を演出し、京町家に似合う照明が設置することで陰影を楽しめるようになります。

さらに、最新式の業務用の厨房にリフォームすることで使い勝手と清潔感を追求し、町屋特有の廊下は、灯りに変化をもたせ、趣が感じられる空間に変えることができます。


飲食店へのリフォームなどは、給排水やガス設備などのライフラインを一からプランニングしなければならない場合もあります。
私ども「リフォームワーク」でも、長屋を店舗に再生するなど、古い住まいに新たに命を吹き込む案件を多く手がけております。ぜひ、ご相談ください。

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この記事を書いたプロ

舘慶仁

古家再生・長屋リフォームの専門家

舘慶仁(リフォームワーク)

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