町屋住宅の形式『町屋型』と『農家型』の違いとは?
関西エリアには、数多くの町屋や長屋がありますが、住む人がいなくなって空き家になったり、老朽化により取り壊されることは珍しくありません。
町屋や長屋が取り壊されることにより、歴史的な町並みが無くなることを危惧した人たちが、町屋や長屋を再生する取り組みを行なっているのでご紹介します。
京町屋を再生する「あじき路地」について
明治時代末期に建てられたという町家長屋が多く集まる「あじき路地」。
ものづくりなどをしている若い人に、この長屋を利用して欲しいという大家さんの思いから、2004年、書類選考を行なった後にお見合いを実施する方法で、入居者を募ったそうです。
入居者を募ったものの長いあいだ、長屋は空家になっていたため、屋根瓦、畳、壁、ガラスはかなり傷んでおり、住める状態ではありませんでした。
しかし、大家さんと入居者が力を合わせて大改装を行い、入居に至ったそうです。
ちなみに京都では、「ろうじ」と読む路地は、住民が共有する廊下のようなもので、奥へ奥へ続く敷地へ行くための通路です。
現在、あじき路地には、焼菓子専門店や喫茶のほか、オーダーメイドの帽子販売の店、シルクフラワー(造花)を販売するお店など多くの店舗が入居しています。
※情報は変更する可能性があります。詳細は「京都町家 あじき路地(http://ajikiroji.com/about)」で確認を。
奈良町の町屋を再生する「ならまち町家バンク」について
現在の行政地名では奈良町という地名はありませんが、奈良時代にあった平城京における東部の外京を奈良町と呼んでいます。
現代の奈良町は、江戸から明治時代の古い町家が立ち並び、当時の面影を色濃く残す街です。
日本に起こった若い人の人口低下や高齢化といった波は奈良町にもやってきて、取り残された古い町家が取り壊されてしまい、歴史的な町並みが消滅する危機が叫ばれるようになり、ならまち町家バンクが設立されました。
「ならまち町家バンク」では、町家の保存と活用を推進しており、登録希望者への説明会、実際に行われる古い町家の再生や活用例の紹介、建築士メンバーが行う物件の測量、貸主と借主の引き合わせを実施しています。
ならまち町家バンク運営委員会事務局(ならまち振興事務所)の基本情報
http://nara-machiyabank.com/QA.html
蒲生4丁目の古家や長屋を再生するがもよんプロジェクト
2014年10月1日のある統計で、全国人口密度第4位となっている大阪市城東区。
大阪市城東区の中でも、蒲生4丁目周辺の半径2kmには約7万の人々が生活し、国交省からも住宅密集地に指定されています。
蒲生4丁目は地域の人々から「がもよん」と称され、下町の風情や古い町並みが今でも残り、周辺にある繁華街とは違った魅力があります。
「がもよん」にある空き家となった古家や長屋を活かして、活気のあり魅力的な街づくりを行うのが、「がもよんにぎわいプロジェクト」です。
このプロジェクトによって、古家や長屋を再生し利用したお店などが営業しています。
築110年の米蔵をリノベーションしたイタリアン・リストランテ・ジャルディーノ蒲生は、日常を忘れさせくれる雰囲気があります。
民家の柱を一部残したイタリアン・ITARIANA BAR ISOLAは、木の温もりが店内に広がります。
梁や窓などを残したcafe de GANOYONは、開放的な店内でパティシエの作るケーキなどがいただけます。ほかにもお店がたくさんあります。
※情報は変更する可能性があります。詳細は「がもよんにぎわいプロジェクト(http://r-play.jp/gamo4project/)」で確認を。
築80年の長屋の再生事例 1階店舗編
築80年の長屋の再生事例 内部2階編
築80年の長屋の再生事例 外装編
町屋に住みたい人必見。古民家群が存在する大阪スポット