急増するハラスメント、その原因は誤解?

真田直和

真田直和

テーマ:人事制度

近年、ハラスメントに関する相談件数が増加しています。
こうした背景からパワハラ防止対策の法制化がすすみ、今年の4月から中小企業もその対策が義務化されます。

では、どれだけの人がパワハラを受けたと感じているのか?
株式会社ライボが日本における過去1年間のハラスメント実態についてアンケート調査を実施し、その結果を公表しました。

1.過去1年間で何かしらのハラスメントを感じましたか?
・はい                  32%
・いいえ                 53%
・当事者ではないが社内ハラスメントがある 15%

2.ハラスメントの種類を教えてください(上位5)
・パワーハラスメント    79.7%
・モラルハラスメント    44.2%
・リストラハラスメント    9.9%
・セクシャルハラスメント   9.9%
・アルコールハラスメント   6.4%

3.社内のハラスメント防止対策について
・十分な対策だと思う        5.2%
・十分ではないが対策はしている  51.1%
・特に対策はしていない      40.8%
・そのほか             3.0%

「実際にハラスメントの被害を受けた」が約3割もあり、その内容はパワーハラスメントが約8割となっています。
では何か原因なのでしょうか?
様々な相談を受けていると、パワハラ加害者と言われる人の多くが会社のため、部下のためと言います。
確かにその気持ちもわかります。
しかし、その時とった行動がパワハラ行為になると意識していないケースが殆どです。
これは知識不足と言わざるを得ません。
また、受け取り方は人それぞれなので、パワハラ被害者の方の中にも過剰に反応する方も多いようです。

こうした状況を解決するために対策が必要なのですが、具体的な対策とはどのようなものでしょうか?
私は知識の習得とコミュニケーションだと思います。
知識については研修を重ね、ハラスメントがどのようなものであるかを具体的に考えます。
そして、コミュニケーションです。
コミュニケーション不足から誤解が生じ、そのことでハラスメントになる可能性が高いと考えます。

会社には価値観の違う多くの人が働いています。
その中で誤解が生じるのは当たり前です。

コミュニケーションを重ねることで、会社における価値観の共有を図ることがハラスメント防止の対策だと考えます。

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真田直和
専門家

真田直和(特定社会保険労務士)

真田直和社会保険労務士事務所

解雇、残業、労働時間など「人」に関する労務問題を4万件以上解決。また、大企業から中小企業まで幅広い業種の人事評価制度設計のコンサルティング実績も豊富です。

真田直和プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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