コラム
○ゴミの放置と信頼関係の破壊○
2021年11月26日
信頼関係の破壊とは?
事例
賃貸マンションのバルコニーに、借主が大量のゴミを放置しています。外観の見た目も悪いので、借主に1週間以内にゴミを撤去するように通達しました。
しかし、その後も、借主はゴミの放置を改善せず、貸主や他の入居者へ迷惑をかけ続けています。この場合、ゴミの放置を理由に契約の解除及び建物の明渡しを求めることは出来るのでしょうか?
稀ですが、バルコニーに大量のゴミを放置している賃貸物件を見かけます。たぶん、室内も凄い状態なのでしょう。異臭や害虫などで、貸主や他の入居者に迷惑が掛かっていても、お構い無しの借主も残念ながら存在します。
裁判所の判断
裁判所は、「不潔で危険、その他近隣の迷惑となるべき行為として判断でき、賃貸借契約に違反したと認められる。しかし、ゴミの放置が多少不潔であるからといって、直ちに賃貸借契約を解除することは出来ない」「ただし、事態を改善することなく長期間にわたって、社会常識を超える多量のゴミの放置は貸主との信頼関係破壊に当たるとして、賃貸借契約の解除は有効である」と判断しています。
相当期間約束が履行されないこと
信頼関係の破壊は、当事者の約束が履行されないことが決定的になるものだと考えられています。
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