正しい事が良い結果とは限らない。
プライバシー
●売主のプライバシー
●他人に知られたくない個人の情報は、その人のプライバシーとして法律上の保護を受けており、違法に他人のプライバシーを侵害した人は不法行為の責を負うこともあります。
売主の前科や犯罪歴等は、当然法律上保護されると考えられています。そのことを重要事項として説明することは、守られるべき個人の情報や利益を侵害することになります。
従って、宅地建物取引業者がその事実を知っているとしても、そのことは説明すべき重要な事項には該当しません。買主等の第三者に売主のプライバシーを漏らすことは許されず、宅地建物取引業者の不法行為が認められる可能性があります。
このように、他人に知られたくない個人の情報は、それが事実であっても、みだりに公開することは許されず、違法に他人のプライバシーを侵害する行為として、不法行為となることがあるので注意が必要です。
前科や犯罪歴などは、個人のプライバシーのなかでも最も他人に知られたくないものの一つとなります。
●公開が許されるためには、プライバシーより優先される利益が存在する場合でなければならず、必要最小限の範囲に限ると思います。
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