「不動産売買契約」 手付解除できる期限は?

宮本裕文

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テーマ:売買契約

手付解除と期限


●解約手付

手付金にはいろいろな意味合いがありますが、民法では特段の意思表示がなければ解約手付とされています。また、宅建業法では、売主が宅建業者の場合の手付は、必ず解約手付とされています。

そこで、売買契約書には、この売買契約における手付は解約手付であると明記されています。

解約手付とは、手付に「解除できる権利、手段」としての意味合いを持たせるもので手付の授受があれば、

①売主は、受領済みの手付金の倍額を支払う
②買主は、支払い済みの手付金を放棄する

ことにより、理由を問わずに売買契約を解除することができますが、手付解除できる時期については制限があります。


●手付解除できる期限

民法では、手付解除できる時期は、契約の相手方が契約の履行に着手するまでの間とされています。宅建業者が自ら売主となる場合を除いて、民法の規定よりも手付解除ができる時期を早くすることも可能であり、手付解除を一定の日までに制限したい場合には、契約書にその日を記載し、宅建業者は売主及び買主に説明をします。

●実務上では、「契約の相手方が契約の履行に着手するまで」、という曖昧な期限ではなく標準契約書では、「手付解除の期限として契約締結後、○○日後、平成○年○月○日まで」、と日数と日付を明記しています。



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宮本裕文(宅地建物取引業者)

有限会社富商不動産販売

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