コラム
賃貸不動産を取り巻く環境の変化。
2016年4月18日 公開 / 2021年3月2日更新
賃貸不動産をめぐる環境の変化。
① 従来の賃貸不動産の環境。
・不動産の賃貸借においては、長年、「貸主」優位の市場の中で「借主」保護を図るべく、
法令や規定で多くの「借主」保護の仕組みが出来上がり、充実してきました。
また、不動産の賃貸借関係は、土地や建物等を現に所有する特定の者が、当該物件を
賃貸借に供するという関係が基本でした。
このようなケースでは、賃貸不動産の管理は、貸主自身でもある程度は対応できることから、
独立した専門的な管理の必要性も大きくなく、第三者への管理の委託は、賃料収納業務
等に限られた部分を、契約業務の延長として行うことがほとんどでした。
② 借手市場への変化と消費者保護。
・現在に至ると、おもに住宅の賃貸借を中心に、個人である「借主」を「消費者」として位置づ
けて、消費者保護の観点から不動産の賃貸借関係をとらえる考え方が活発化しています。
また、新規物件の大量供給や経済情勢の変動の中で、借り手市場となった現在の賃貸市場
において、空室対策に苦しむ貸主も少なくありません。入居率を確保し賃貸収入を確保する
ためには、できるだけ優良な入居者・テナントに長く借りてもらうことが望ましく、借主の立場を
重視した管理のあり方が必要とされています。
借主の死亡。相続人がいる場合の権利の扱いは?
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