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下田茂

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下田茂(しもだしげる)

みらい国際特許事務所 長野オフィス

コラム

地方企業を活かす知財戦略…(4)

地方企業と知的財産

2015年2月14日 / 2018年8月18日更新

知財戦略に重要な知的資産の考え方[Ⅰ]

 私が注目している知財戦略にとっての重要な考え方として、時代背景に伴った知的資産(知的資産経営)の考え方があります。
 今、フランスのトマ・ピケティ教授の著書「21世紀の資本」が大きな話題になっています。内容は格差拡大を論じたものですが、この格差拡大(二極化)については以前より言われていました。しかし、ここにきて大きな話題になるということは時代にあった本質を突いている背景があるかもしれません。
 同様に、企業経営にも時代背景とともに知的資産経営の考え方が重要になってきています。その考え方は単純です。要は、企業における知的資産の見える化であり、目に見えていない内在的(本質的)な部分が重要という考え方です。知的資産とは、経営理念,技術,技能,ネットワーク等ですが、要は、人的資産と言ってよいと思っています。
 例えば、企業を評価する場合、表面に現れる社員1000人,資本金10億円といった数値はそれなりの重みは持っています。しかし、社員1000人の各社員がどのような能力を有し、どのような仕事を行うかを「見える化」しなければ正しく評価できません。仮に、社員10人の企業であっても知的資産の観点から適切に評価できれば、この企業は10年後に社員1000人規模の企業に成長しているであろうことも推測できることになります。
 このため、現在、知的資産に関して最も利用されているものは、「知的資産経営報告書」です。「知的資産経営報告書」は、知的資産をいわば見える化(定性化,定量化)したものであり、この「知的資産経営報告書」を、金融機関に提出することにより、金融機関はこれに基づいて企業の本質的な価値を評価し、融資を行うか否かの判断材料にします。今の時代背景を考えれば、土地等を担保にお金を貸すよりも企業の発展性を正しく判断してお金を貸した方が理にかなっています。また、その会社に就職しようと思っている人にとっても分かり易くなります。
 下の図(出典:経済産業省HP)は、知的資産をイメージ化したものです。

 このように、これからは知的資産(知的資産経営)の考え方が本流となると思っています。
 したがって、中小企業だから或いは地方企業だから不利になるという考え方は捨て、知的資産が少ないから不利になり知的資産が多いから有利になるという考え方にシフトすることが重要であり、特に、経営者のみならず、社員一人一人の考え方としても重要になると思います。
 例えば、技術やデザインの良い製品をつくる地方企業が存在する場合、その製品の評価と同時に、その裏には優秀なエンジニアとセンスの良いデザイナーが存在することを示しており、これらの人的要素が適切に見える化されれば、その企業の本質的かつ潜在的な価値がわかることになります。

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