実りの秋に想いを込めた 大和言葉 「たわわに実る」 

長野淳子

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テーマ:大和言葉

     
いにしえの人々は、「実りの秋」 のこの季節にぴったりな言葉を残しています。

「たわわに実る」

「たわわ」 は、たくさんなった実の重みで茎や枝が 「しなる」 様子や
「たわむ」 様子から生まれた言葉で、穀物や果樹が 「豊作」 であることを表しています。

「木いっぱいに実がなる」 「枝いっぱいに実がつく」 「たくさん実る」 などと同じ意味ですが、
「たわわに実る」 は、全体の重量感を表現することで、実りの豊かさや多さが伝わり、
イメージがより鮮明になります。

実際には 「今年も身知らずの柿が、枝もたわわに実りました」 というように使います。

ちなみに、「身知らず柿」 の名前の由来は、
柿の木が重みで折れてしまうほど、実をたわわに付けることから名付けられたという説、
あまりにも美味しい柿なので身の程知らずにたくさん食べてしまうことが由来とされる説、
昔々身知らず柿を足利将軍に献上した所、「未だかかる美味な柿を見知らず」
(こんなにも美味しい柿を私はいまだかつて知らなかった) と将軍が絶賛し、
気に入って名付けたという説などがあります。

「実りの豊かさ」 に思いを込めた大和言葉 「たわわに実る」
日本人が昔から育んできた表現として、身に付けたいものですね!

☆「大和言葉 コラム一覧」 はこちら http://mbp-japan.com/miyagi/stage-up/column/?jid=304

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