「披露宴の手紙」
ある披露宴での出来事です。
小さいお子さんから新郎新婦にブーケをプレゼントをして頂く 「エンゼルブーケ」 が終わった後
ひとりの可愛らしい女の子が、司会席にやってきました。
その子は、今しがたエンゼルブーケを新郎新婦に渡してくれた、親戚のお子さんでした。
「さっきはありがとうね!」 と私がいうと、その子は少し不満そうな顔をしながらこう言いました。
「わたしね、6歳じゃないの。5歳なの」
どうやら私が紹介した年齢が違っていたらしいのです。
私は、その子に 「ごめんなさいね」 と謝った後、片方の手でその女の子と手を繋ぎながら、
マイクを取って会場のお客様にこう言いました。
「ご来席の皆様に、ここでひとつ訂正とお詫びがございます。
先程、エンゼルブーケで登場して下さった○○ちゃんの年齢を、
私6歳と紹介致しましたが、正しくは5歳でございました。
只今、ご本人からご指摘を頂きましたので、ここに訂正してお詫びを申し上げます。
誠に申し訳ございませんでした。
女性は、たとえお子さんでも、年齢を多く言われるのは嫌ですよね!!
これから年齢をご紹介する時は、間違いがないように、
ご本人にきちんと確認してからにしたいと思います。○○ちゃんごめんなさい」
その女の子は、ちょっぴりはにかみながら、でも満足そうな顔をして、席に戻っていきました。
「子供」 だと、決して軽んじてはいけない。
「子供」 だと、断じて侮ってはいけない。
「お子さん」 も、大切なお客様の一人なのだから・・・
そのことを、肝に銘じた出来事でした。
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