京都リビング新聞特集【読者の体験談から考えよう「生命保険との付き合い方」】
がん保険、メリットは? プラン様々、落とし穴も
http://apital.asahi.com/article/gan/2013071600005.html
2013年7月16日(火)朝日新聞朝刊の特集「がん患者力」の記事です。
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がん保険について、がん患者さんの実体験、保険会社からの視点など取り上げられています。
私が特に気になったのは、この部分です。
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日本の手厚い公的医療保険を「1階部分」とすると、民間医療保険はその上に載る2階部分、がん保険は3階部分に相当する。
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公的年金制度を意識して医療保険制度全般を同じように例えられたのだと思います。
年金制度の図はこうです。
建物に例えて1階と2階部分は公的な保障、土台の部分です。
3階は土台の上乗せとなる企業内の保障(福利厚生)です。
3階までの図は目に触れる機会も多いのではないでしょうか。
そして4階部分は発信する立場の専門家によって内容は異なると思います。
自助努力による項目として、私はこのように載せてみました。
自助努力である4階部分をいかに充実させるのかは、少なくとも1階と2階の土台部分をおおよそでも把握する必要があります。
将来を考え、足りないと考えられる部分を自分自身で備えるのです。
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同じ視点で医療保険制度を見てみましょう。
この図は今回初めて作りました。私自身もこういった図は目にしたことがありませんし、足らずの部分などありましたらご指摘をぜひいただきたいです。
公的年金制度と同じく土台となる1階部分は共通する基礎的な保障項目を書きました。
2階部分はいわゆる勤め人であるからこその保障項目を、そして3階部分はそれなりに大きな組織にだけ備わっている上乗せの保障項目(福利厚生)です。
やはり民間の保険商品は4階の位置づけとしか考えられません。今回取り上げました新聞記事は「がん保険」に焦点を当てていますので、引用しました階構成でも問題ないのかもしれませんが、こうして公的な保障をしっかり確認してみると医療(入院)保険が2階、がん保険が3階とはとても考えられません。
記事を否定したくてこうして書いたのではないことだけはご理解をいただきたいです。改めて図示してみたことで、やはり公的な保障や企業内の保障(福利厚生)をしっかり確認したうえで民間の金融商品の1つである保険商品の検討が必要だと言い切れます。
年金制度も医療保険制度も1階部分にのみ該当する方々におかれましては、2階や3階部分のある方々に比べれば公的な保障や企業内の保障がありませんので、このあたりは特にしっかりと把握いただいたうえでの検討をお願いしたいです。
ファイナンシャルプランナー(FP)資格では、ライフプランニングと資金計画の課目で年金制度や健康保険制度を含む社会保険制度を学びます。リスク管理の課目では生命保険や損害保険について学びます。テキストによってはリスク管理の項目にて「民間保険(生命保険と損害保険)は社会保険制度や企業の保障を補完するための保険であるといえます」とも書かれています。
私の意見は「補完」ではなく「上乗せ」です。
年金制度・医療保険制度いずれの図にも4階にはあえて「貯蓄」を入れました。民間の保険商品に加入することが目的になっては本末転倒です。あくまでも貯蓄をしていくために、まとまった貯蓄ができるまでの期間、保険商品を活用するスタンスでありたいと考えています。保険商品に加入しすぎて貯蓄ができないという状況は避けたいです。
ご自身の該当する公的な保障はもちろん、企業内の保障があればぜひ調べてみていただきたいです。
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<参照過去コラム>
・生命保険相談で必ず確認したい5つのポイント<前編>支払総額
http://mbp-japan.com/kyoto/money-2nd/column/6332/
・医療保険は本当に必要か。
http://mbp-japan.com/kyoto/money-2nd/column/3473/
・生命保険の有料相談と無料相談
http://mbp-japan.com/kyoto/money-2nd/column/4288/
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