個人向け国債毎月発行へ。満期時期からとらえた視点。

伊藤俊輔

伊藤俊輔

テーマ:時事ネタ


 個人向け国債(個人向け利付国庫債券)に関するニュースのご紹介です。

 個人向け国債、毎月発行へ 財務省、売れ行き低迷受け
  http://www.asahi.com/business/update/0528/TKY201305280069.html
 財務省 報道発表
  個人向け国債の「変動10年債」及び「固定5年債」の募集・発行を毎月行うこととします
  http://www.mof.go.jp/jgbs/individual/kojinmuke/houdouhappyou/p250528.htm

 2010年7月より発行された固定3年は毎月発行されています。
 その他の固定5年と変動10年は3ヶ月に1回の発行です。(3月・6月・9月・12月の募集)
 今年2013年12月の募集からすべてのタイプについて毎月の発行になるそうです。

 私は「利回りが低いため売れ行きが伸び悩んでいる」と書かれているところに注目しています。
 この利回りの低さから、ある時期は生命保険会社の発売した「一時払終身保険」が個人向け国債に代わって爆発的に売れた時期がありました。あまりにも売れすぎて生命保険会社は売り止めにしました。
 それ以前には同じく一時払の変額年金保険(元本保証あり)が爆発的に売れ、これもほとんどの保険会社で有力な商品は売り止めになりました。

 いずれも金融機関(特に銀行)での窓販の影響が大きかったと言われています。
 銀行にとっては定期預金よりも個人向け国債のほうが手数料収入が見込めるのかもしれません。
 さらには個人向け国債よりも各種保険商品のほうが手数料収入は見込めるでしょう。
 今の株式市場の上昇を考えると、めぼしい保険商品が見当たらない今は投資信託の販売がオススメ商品として提案されるように想像しています。
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 2年前にこんなブログ記事を書きました。
 <2011/02/17ブログ記事>
  個人向け国債の【発行】額・【満期】額の推移
  http://kyogokudemachifp.blog14.fc2.com/blog-entry-563.html

 個人向け国債で考えると、この7月には1年ぶりに満期額が1兆円を超える時期がやってきます。
 その後も3ヶ月に1回1兆円を超える満期時期が続き、来年2014年7月からは2兆円を超える時期も数度あります。
 金融機関にとっては乗り換えの販売を狙う「かきいれどき」と言えそうです。


 今これが売れてます(売れ筋です)!この商品がお勧めです!というのは金融機関さんにお任せするとして、ファイナンシャルプランナー(FP)は資産全体を把握したうえで、どのような配分で金融資産を持つか、などのアドバイスから入っていきたいです。

 勧められた金融商品をそのまま購入するのではなく、他の情報と比較するなどしていただきたいですし、そもそも自分自身がよくわからないもの、人に説明できないものは買わないことが鉄則でしょう。
 どうか冷静な判断をお願いいたします。
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  http://kyogokudemachifp.blog14.fc2.com/

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