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伊藤俊輔

年金重視「FP相談」のプロ

伊藤俊輔(いとうしゅんすけ)

京極・出町FP相談

コラム

「ねんきん定期便」を活用しよう!【6】保険商品が不要だと言いたいわけではありません

ねんきん

2011年11月26日 / 2012年8月21日更新


 公的年金の持つ遺族保障を2つ解説してきました。

  「ねんきん定期便」を活用しよう!【4】国民年金部分の遺族保障を知る!
    http://mbp-kyoto.com/money-2nd/column/3953/
  「ねんきん定期便」を活用しよう!【5】厚生年金部分の遺族保障を知る!
    http://mbp-kyoto.com/money-2nd/column/3961/

 いかがでしたでしょうか。


 文章での説明だとわかりにくいかもしれませんが、
 公的年金の持つ遺族保障についてはほとんどの人がご存知ありません。
 こんなに仕組みがあったんだと驚かれる方々がほとんどです。


 相談ではこんなケースが多いです。

 住宅ローンを組んでいます。
 仮にローン返済中に亡くなったりすると、ローンはいわゆる”チャラ”になります。
 返済はなくなり、家は遺族のものになります。
 ほとんどの方々が団体信用生命保険というものに加入するからです。
 それにあわせて遺族年金が入り、さらに生命保険でウン千万!?

 笑い話ではありませんが、悲しいかな夫が早く亡くなってしまえば
 とんでもないお金が遺族に残るという保障を備えたケースをたくさん見ています。

 それを望むご夫婦もおられるかもしれません。
 人生観や価値観はそれぞれです。
 相談の結果、多くのご夫婦がそれならばと保障を少なくされます。
 保障を少なくできるということは保険料を少なくできるということであり、
 差額は貯蓄にまわせるからです。

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 ここからは言葉を選ばねばなりませんが、、、

 ほとんどの大手国内生保さんの営業職員さん(生保レディーさんを含む)は
 お客さんに対して遺族年金の説明をされません。
 (正しくは”できません”かもしれません。)
 もちろんそんなことはないケースもあると思います。


 いわゆる来店型の保険ショップさんや提案型の生命保険営業マンさんがプランニング
 してくれるケースでは、見た目もきれいなソフトウェアで「必要保障額」というものを
 算出してくれます。(もちろんそんなことはないケースもあると思います。)

 しかし、この「必要保障額」が”くせもの”です。
 ・子どもは中学校からずっと私立
 ・子どもの手が離れるまでの生活費は元々の7~8割
 ・子どもが独立した後の生活費は元々の5~6割
 ・旅行は年2回
 ・車は5年に1回買い替え
 ・家電も10年に1回は買い替え
 ・お葬式は盛大(平均)に、などなど。
 必要な保障額の算出方法は、過大である場合が多いです。

 そして、これまでの収入・現在の収入・これからの収入見込みを伝えると
 ソフトウェアが自動計算で遺族年金を試算してくれます。

 必要な保障額と自動計算された遺族年金。
 この引き算で足りない保障を導き出し、今はいくら、将来はいくら、
 と足りないお金を説明することで、保険商品の提案へと進むわけです。


 この一連の流れを否定しているわけではありません。
 私は、総量・ボリュームで話をするのではなく、毎月の支出イメージで
 保障を考えるというシンプルな手法があってもいいのではないかと考えます。


 何かあったときに備えるのが保険です。
 でも、ほとんどの人が何事もなく将来を迎えます。

 <参照過去コラム>
  「ねんきん定期便」を活用しよう!【2】何のための年金か ~人生は長い~
   http://mbp-kyoto.com/money-2nd/column/3751/

 
 親の世代はたくさんの保障を準備していても多くは問題ありませんでした。
 収入が増え、確実に退職金を受け取り、民間の保険商品とはそんなものだろう
 という認識で問題ありませんでした。しかし、今はそんな時代ではありません。


 夫が亡くなったとき、過大でない保障額では
 残された遺族は確かに裕福な生活はできないかもしれない。

 でも、明らかに路頭に迷わない、生活に制限を受けない程度の最低限の保障を選択し、
 差額の保険料を将来のために貯蓄にまわす。
 このことがより現実的な選択肢であるように思っています。

 夫が亡くなってしまい、遺族年金とわずかな生命保険では、
 最低限の生活費しかないかもしれない。
 でも、子どもの手が離れれば、妻だってそれなりに収入を得ることは可能でしょう。


 繰り返しますが、保険商品が不要だと言いたいわけではありません。
 最低限は必ず必要です。

 「ねんきん定期便」をきっかけに遺族年金を知ることで
 過剰な保障は必要ないのでは!?ということをお伝えしたいのです。
 

 難しく考えてしまいそうになりますが、その必要はありません。
 すべては”将来の貯蓄のため”です。


 活用シリーズまだまだ続きます。


 <参照過去コラム>
  医療保険は本当に必要か。
   http://mbp-kyoto.com/money-2nd/column/3473/
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 <注記>
 年金に関する具体的な金額は2011年度のものを取り上げています。
 物価の変動等に応じて年金額は調整されますので、ご注意ください。
 なお、調整は余程のことがない限りコンマ数%の範囲ですので、
 現在のところ突然に何割も変わるようなことは考えられません。

 また、コラムでは代表的な例しか取り上げることができません。
 気になることや確認したいことは、所轄の年金事務所へお問い合わせください。
 記録や給付に関する正確な情報は、間違いなく年金事務所で確認できます。

 よりよい受け取り方や付随する情報等を希望されるようでしたら、
 お近くのFPや社会保険労務士さんをお尋ねください。
 その際には、私も含め相談に関しては有料が多いと思いますので
 ご留意のうえ、ご活用くださいませ。

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 ご意見・お問い合わせはこちらから。
  https://mbp-kyoto.com/money-2nd/inquiry/personal/

 日々をつづった日報はブログにて。【2009年9月より毎日更新中】
  http://kyogokudemachifp.blog14.fc2.com/

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 京極・出町FP相談 ~お金にもセカンドオピニオンを~
 http://money-2nd.com

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