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課税売上割合に準ずる割合 (消費税)

佐々木保幸

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テーマ:個人・法人 共通の税金

課税事業者が、仕入控除税額を個別対応方式によって計算する場合には、課税売上げと非課税売上げに共通して要する課税仕入れに係る消費税については、原則として、課税売上割合により計算します。
しかし、課税売上割合により計算した仕入控除税額がその事業者の事業の実態を反映していないなど、課税売上割合により仕入控除税額を計算するよりも、課税売上割合に準ずる割合によって計算する方が合理的である場合には、課税売上割合に代えて課税売上割合に準ずる割合によって仕入控除税額を計算することもできます。

1 課税売上割合に準ずる割合の算定
具体的には、使用人の数又は従事日数の割合、消費又は使用する資産の価額、使用数量、 使用面積の割合など課税仕入れの性質に応じた合理的なものでなければなりません。

2 課税売上割合に準ずる割合の適用範囲
課税売上に準ずる割合を適用する場合には、その事業者が行う事業の全部について同一の割合を適用する必要はありません。次のような区分によりそれぞれ別の課税売上割合に準ずる割合を適用することができます。
(1) 事業の種類の異なるごと
(2) 事業に係る販売費、一般管理費その他の費用の種類の異なるごと
(3) 事業に係る事業場の単位ごと
これらの単位で適用を受ける場合には、一部の事業場について本来の課税売上割合を適用し、他の事業場については合理的な基準による課税売上割合に準ずる割合を適用することもできます。なお、このような場合には、適用すべき課税売上割合に準ずる割合のすべてについて税務署長の承認を受ける必要があります。

3 課税売上割合に準ずる割合を適用するための手続
課税売上割合に準ずる割合を適用するためには、納税地を所轄する税務署に「消費税課税売上割合に準ずる割合の適用承認申請書」を提出して、適用しようとする課税期間の末日までに税務署長の承認を受けておく必要があります。

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佐々木保幸
専門家

佐々木保幸(税理士)

税理士法人 洛

会計の数値をもとに、経営を一緒に考え共に成長を目指す。弁護士など異業種との交流も深く、お金にまつわることであれば専門外の問題にも力を発揮。税務関連の講師も務める。

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