中医学で見る熱中症対策と漢方薬
冷えると風邪をひくだけでない
急激に寒くなってきました。
体が冷えると風邪をひくとよく言いますが、冷えた体を放置するのは良くないです。
人の体温は36.5℃以上が健康な体温です。
36.5℃を下回ると免疫力が落ちて風邪などの感染症にかかりやすくなります。
また36℃を切り35℃台になると免疫力低下だけではありません。
内蔵機能の低下、自律神経失調症、慢性疲労など様々な病気の原因にもなります。
冷えた体は放置せずにしっかりと温めてあげましょう。
体を温める漢方薬 麻黄湯 葛根湯 桂枝湯
寒さに負けた風邪に使う漢方薬でよく耳にするのが麻黄湯、葛根湯、桂枝湯の3つではないでしょうか。
風邪に使う際は色々違いがあるのですが、今回は『単に体を温める漢方』としてお話します。
この3つの違いは簡単に言えば体温をつくる元気さの違いです。
・筋力があり胃腸が元気な人は麻黄湯
・体力がそこそこあり胃腸に問題がない人は葛根湯
・体力がなく胃腸が弱い人は桂枝湯
このような使い方が目安です。
麻黄湯や葛根湯は麻黄という体力を使って熱を作らせる強力な生薬を含んでいます。
効果が強い反面、胃腸に少し負担がかかるのと体力がないと思うような効果が得れません。
また麻黄湯や葛根湯はどの体質の方でも長期の服用には向いていません。
桂枝湯は麻黄のような体に鞭を打つような生薬を含んでいないので効果が緩やかです。
その分、胃腸を労わる生薬を含み体力がなく胃腸の弱い方の身体を優しく温めてくれます。
麻黄湯、葛根湯、桂枝湯は風邪に使うだけでなく端的に体を温める事にも使用できます。
ただし一時的なもので冷え性の方はまた別の問題です。
気になる方はお気軽に相談ください。
冷え性の漢方薬 婦宝当帰膠